『タイムアウト東京』は10月21日、「2021年、世界で最もクールな49の街」の日本語版を公開した。それによると、1位はデンマーク コペンハーゲンのノアブロで、日本からは東京の代官山が35位にランクインした。

 本結果は、世界328都市58カ国に展開するタイムアウトが毎年実施しているグローバル・サーベイ「Time Out Index」から抜粋したもの。2021年版は、食や遊び、文化の分野を重要視したほか、昨今の新型コロナの状況も踏まえ、コミュニティーの精神、回復力、持続可能性なども評価ポイントに挙げた。

●1位「ノアブロ」(コペンハーゲン、デンマーク)

 1位のノアブロは、コペンハーゲンの湖側の北に位置する地区。歴史的建造物やモダンな建築物が並ぶ中、有名なグルメスポットとして人気の飲食店も多数存在する。コロナ禍にもかかわらず、地元の旬の食材にこだわった新しいパン屋やレストラン、自然派のワインバーが開店した。

 21年は大通りの歩行者天国が復活し、音楽ライブやフリーマーケットを開催。「Usynlige Stier(「見えない道」の意)」と呼ばれる新しいアート展を開催するなど、地域社会の取り組みが盛んに行われた。22年6月にはノアブロ地区全体がパーティー会場になる大型イベント「Distortion」の開催が予定されている。

●2位「アンダーソンビル」(シカゴ、米国)

 2位に選ばれた米国イリノイ州 シカゴのアンダーソンビルは、スウェーデンからの移民が多く暮らす地域。LGBTフレンドリーな店舗があることで知られ、例年6月にはLGBTQ+カルチャーの祭典「Andersonville Midsommarfest」を開催している。

 21年には地域に新しいバーやレストランがオープン。老舗飲食店も参加するグルメイベントも開催した。環境に優しいゴミの堆肥化をシカゴ全体に普及させるためプログラム「Clark Street Composts」を開始するなど、将来を見据えた取り組みを行っている点も評価された。

●3位「鍾路3街」(ソウル、韓国)

 3位は、韓国ソウルの中心地、鍾路3街(チョンノサムガ)。周辺には宮殿やギャラリーなどの観光スポットがある一方、男性たちが碁版を囲んでいるタプコル公園、韓国のお菓子「ダルゴナ」の屋台、品ぞろえ豊富なジュエリーショップ、北朝鮮料理を提供するレストラン、隠れ家的なカフェやビアハウス、LGBTQ+の人々が集うエリアなどが存在する。

 22年3月には、アジアを中心に大ヒットしたドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』のロケ地にもなった宗廟(チョンミョ)と李氏朝鮮時代の宮殿「昌慶宮(チャンギョングン)」の間に緑豊かな歩行者専用道路が完成予定。交通量の多い道路によって90年間も隔てられていたソウルの2つの名所がようやく結ばれるという。

●4位「リース」(エジンバラ、スコットランド)

 4位のリースは、英国スコットランドの首都エディンバラの北部に位置する地域。かつてスコットランドの主要な貿易港であり、何世紀にもわたって工業と密接な関係を築いてきた。昨今は文化的なスポットとしてよく知られ、大規模なアート施設や新進気鋭のビジネスに取り組む企業が集結。長年運営を停止していた劇場「Leith Theatre」や現代アートギャラリー「Biscuit Factory」など、ここ数年で古い建物の再生も進んでいる。

 例年6月と8月に、リースのローカルアイデンティティーに触れられるイベントを開催。週1回開催のストリートフードマーケット「The Pitt」でも、その2つのイベント「Leith Festival」「Edinburgh Mela」の雰囲気を少しだけ味わえるという。

●5位「駅地区」(ビリニュス、リトアニア)

 5位は、リトアニアの首都ビリニュス市内の中心部にある駅周辺地区。タイムアウトでは、自称「アーティスト共和国」のビリニュスが高級化している今、市のクリエーティブスピリットは、駅地区にあると説明している。壁画や彫刻などのストリートアートが存在するほか、ソビエト時代の工場をリノベーションした施設「Loftas Art Factory」もあり、ライブやファッションショー、上映会などを開催している。周辺には、多国籍料理のレストランもある。

 例年9月には、3日間にわたりリトアニア最大の都市型音楽フェスティバル「Loftas Fest」を開催。Loftas Art Factory主催で、地元の優秀なバンドやDJが出演する。

●35位「代官山」の評価ポイントは

 日本で唯一、35位に選出された東京の代官山は、緑豊かなエリアであることや、フレンドリーな店、リラックスした雰囲気の店が多い点などが評価された。また、東京の良いところを集めた場所である点が最も重要なポイントだったという。

 調査は3月12日〜4月2日の期間、インターネット上で実施。パリ、ロンドン、東京など世界27都市に住む18〜75歳の2万7000人を対象に行った。