求人情報サイトを運営するビズヒッツ(三重県鈴鹿市)は、介護職から転職した経験のある191人を対象に「介護職から異職種への転職理由に関する意識調査」を実施した。転職の理由を聞いたところ、1位は「体調・体力面の不安」(67人)だった。

 2位は「収入アップのため」(45人)、3位は「労働時間への不満」(33人)で、全体的に「現状への不安・不満」が多くランクインしている。

 1位の「体調・体力面の不安」と答えた人からは、「腰を痛めてしまったから。また夜勤もあるので生活リズムが不規則になり体調を崩してしまい、転職することにした」(転職時26歳女性)、「一日の勤務が終わるとクタクタになり、『身体的にこのままではもたない』と思った」(同30歳女性)などのコメントが。年齢・性別に関係なく「腰痛」を理由に挙げた人が多く、夜勤がある施設で勤務していた人からは「夜勤が体力的にきつかった」という声も寄せられた。

 2位の「収入アップのため」と答えた人からは、「年収を上げたかったので転職した」(同27歳女性)、「仕事量と賃金が見合わないと思ったため」(同34歳男性)、「一番の理由は賃金の安さ。『このまま介護職を続けていては、子どもを大学まで行かせてやれない』と思った」(同46歳女性)、「先輩から『何年働いていても昇給はほぼない』と聞いて長く勤めたいと思えなくなった」などのコメントが寄せられた。

 3位の「労働時間への不満」と答えた人からは、「夜勤が多くて疲れるから」(同24歳男性)、「結婚して夫の休日に合わせるため、夜勤がない土日祝休みの職種に転職した」(同28歳女性)、「交代勤務がつらかったから」(同37歳女性)などの声や、「フルタイムで働けるようになったので転職を考えた」という回答が寄せられた。

 「介護士から異職種への転職は順調でしたか?」という問いへの回答は「順調」が24.6%、「まあ順調」が40.3%で、半数以上の人はスムーズに転職できていることが分かった。

 「転職が順調だった理由」としては「若かったのでスムーズに転職できた」(同20歳男性)、「専門学校に通い医療系の資格を取得したので『介護経験のある医療職』という強みを転職活動でも生かせた」(同28歳女性)、「大手派遣会社に複数登録して仕事を紹介してもらった」(同52歳女性)、「対人スキルが生かせた」などの声が寄せられた。

 「転職が大変だった理由」としては、「介護以外の仕事をほとんどやったことがなくスキルや経験が乏しかったため、募集条件に合致せず、応募すらできないことが多々あった」(同28歳女性)、「資格取得のために勉強するのが大変だった」などの回答が寄せられた。また、「一般の企業に就職しようとすると介護がキャリアとしてカウントされないことが多い」と感じた人や、「人材不足でなかなか退職できなかった」という体験も寄せられた。

●介護職から転職してよかったと思う?

 「介護職から異職種に転職してよかったと思いますか?」という問いに「思う」と答えた人は49.8%、「まあ思う」と答えた人は39.8%で、全体の約9割の人は転職に満足していることが分かった。

 「転職してよかった理由」としては、「給料面。今はやればやるほど自分の給料に反映されるので」(同29歳男性)、「休みが土日に固定されたため」(同35歳男性)、「やりたい仕事に就けたから」(同58歳女性)、「身体の負担が減った」などの回答が寄せられた。

 中には「介護職の時は、勤務中はもちろん退勤後も利用者のことを考えていて、休まらなかった。再就職後は『仕事は仕事』と割り切れて、心身ともにストレスが軽減したように感じた」という人も。一方で、事情があって介護職を離れ、転職には満足しているものの、「介護の仕事自体は大好きだ。また働ける環境が整ったらチャレンジしたい」という人もいた。

 「転職してよかったとは思わない理由」としては、「介護職の待遇が見直されて条件のよい会社も増えていると思うので『介護を続けて手に職をつけていたほうがよかったのかな』とも感じる」(同24歳女性)、「全くの異業種への転職はなじむのに時間がかかる」(同28歳男性)、「仕事が見つからなかった」「転職先の条件がよくない」といった回答が寄せられた。また、「介護職が好きだと気づいた」「介護職に戻りたくなった」という人や、異職種への転職後に「再転職して介護職に戻った」という人もいた。

 今回の調査は、介護職から転職した経験のある人を対象に、インターネットで行った。期間は10月2〜20日、有効回答数は191人(女性114人/男性77人)。