●仕事に役立つ調査データ:

消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。

 ふるさと納税市場の調査分析を行う「ふるさと納税総合研究所」(大阪市)は、2021年度ふるさと納税寄付額を「村」別に分析した結果を発表した。183の村の中で寄付受入額が最も多かったのは、高知県芸西村(げいせいむら)だった。

 芸西村は「小さくても元気で輝くむら」をキャッチフレーズに掲げる人口約3700人の村。高知県の共通返礼品制度を早くから活用し、ふるさと納税で大きな成果を得ている。返礼品では「カツオのたたき」が人気となっており、歳入額60億円のうち30%ほどが、ふるさと納税の寄付額になっている。

 2位は北海道中札内村(なかさつないむら)。「花と緑とアートの村」がキャッチフレーズで、「日本で最も美しい村連合」にも参画している。返礼品は100以内と数は多くないが「豚肉」が人気となっており、クラウドファンディングにも積極的だ。

 3位以下には、群馬県昭和村、長野県豊丘村、和歌山県北山村が続く。

 14位に入った長野県根羽村のキャッチコピーは「いまだかつてない森/Never Forest」。他の自治体の平均寄付額が1万円を超える中、寄付単価約6000円と選びやすい設定にしている。15位の長野県小谷村はアウトドアメーカーの小谷村オリジナルブランドが人気のため、寄付単価が約3万8000円と高めになっている。21位の宮崎県椎葉村は清流で育てられた希少なチョウザメのキャビアを返礼品にしている。

 ふるさと納税総合研究所は、「人的な資源が少ないはずの村のふるさと納税で、小さな組織だからこそ柔軟に外部企業との連携や地元地域商社への委託などでサービスを強化し、寄付額や寄付者との関係性を強化している」とその特徴を分析している。

 ふるさと納税を巡っては、自治体間の過度な返礼競争が以前から問題視されており、都市部からの税収流出など、制度の在り方を問う声もある。