サッカーワールドカップ(W杯)に出場中の日本代表が着用するユニホームの売り上げが、開催国カタールで好調だ。提供元の独アディダスの公式ストアによると「確認した限りでは、少なくともドーハ市内の公式ショップでは、大人用の在庫はすでに完売した」という。優勝候補の一角とされたドイツ代表をグループステージ初戦で撃破した話題性に加え、ユニホームデザインも販売好調の要因とみられる。

●唯一の在庫は子ども用 「売れ行き想定外」

 記者が訪問したのは、コスタリカ代表との試合(0-1でコスタリカが勝利)が行われたアフメド・ビン=アリー・スタジアム近くにある大型商業施設「モール・オブ・カタール」内の店舗。スタッフによると、同店舗が「ドーハ市内で最大規模だ」という。

 試合終了後の11月27日午後5時ごろ、店舗スタッフに日本代表ユニホームの在庫を確認してもらったところ「大人用は、レディース用も含めて完売している」とのこと。唯一の在庫は子ども用の商品だった。

 店舗スタッフに日本代表ユニホームの反響を聞いた。「日本がドイツに勝利してから問い合わせが急増し、日本人以外のサポーターが購入するケースが増えた。(強豪国で同じアディダス製の)ドイツやスペイン、アルゼンチンのユニホームを大量に入荷させていたため、もともと入荷数が限られていた」と状況を説明。「この売れ行きは想定外」とした。次回入荷は未定だという。

 取材した店舗には、ドイツやアルゼンチンの他、メキシコ代表など同じアディダスが提供する代表のユニホームも陳列されていた。

●英国人「デザインが一番いい!でもイングランドは......」

 デザインも好評のようで、店舗スタッフは「『カラーやデザインがクール』という声が多い」と話す。記者がコスタリカ戦をスタジアムで観戦した際、日本人サポーターが集まる座席付近には、日本代表のユニホームをまとった外国人サポーターの姿が目立った。

 英プレミアリーグのブライトンのファンという英国人男性は「(ブライトン所属の)ミトマ(三笘薫選手)を見に来た。日本のユニホームが欲しかったが、見つけられなかったのでブライトンのユニホームを着てきた」とし「出場国の中で一番デザインがいいね! イングランド(のユニホーム)はうーん、イマイチ」とジョークを交え、笑顔を見せた。

 なお、この英国人男性からは、ユニホーム交換の提案があったが、スペイン戦の観戦を控えているため、丁重にお断りした。

●折り紙をイメージしたデザイン

 独アディダスは日本代表のユニホームデザインのコンセプトに「折り紙」を採用。同社によると、2002年に韓国と共同開催した日韓大会の決勝戦が行われた横浜国際総合競技場(日産スタジアム)では270万羽の折り紙が舞い上がったといい、そうした歓喜をもたらす祈りの象徴としての願いを込めたという。代表のこれまでの軌跡と「山折り・谷折り」を重ねることで進化するという思いも込められているそうだ。

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 日本代表が所属するグループEには、ドイツとスペイン、コスタリカが同居している。提供元が米ニューバランスのコスタリカを除く、3国はサプライヤーが同じアディダス製だ。グループEは最終戦を前に全チームに決勝トーナメント進出の可能性があり、混戦となっているが、アディダス製ユニホームは次のラウンドで何チーム見ることができるか。