セイコーウオッチは2月24日から、初代グランドセイコーの復刻デザインと日本の伝統工芸「漆芸(しつげい)」を組み合わせた限定モデルを発売する。同モデルはセイコー腕時計110周年を記念したもので、価格は181万5000円。全世界で500本の数量限定となる。
同モデルには生産量が限られた希少な純国産の漆を使用。耐久性・耐光性に優れているだけなく、長期にわたり発色を保ち続けるという。
漆を塗布した上には、金沢の漆芸家である田村一舟氏が、加賀漆芸の高蒔絵を施した。漆で12カ所のバーインデックスと、「Grand Seiko」のロゴを塗り重ねて盛り上げ、金粉を蒔(ま)いて磨き立体的に仕上げた。
先端がダイヤルに向かって緩やかなカーブを描くよう、分針と秒針は手作業で曲げられている。ダイヤルとの距離を最小化することで、時刻の判読性を高めた。
ケースと中留には、グランドセイコー独自の「ブリリアントハードチタン」を採用。ブリリアントハードチタンは通常のチタンと同様の軽さでありながら、標準的なステンレススチールの約2倍の硬度により傷がつきにくい特徴がある。ケースは、熟練の研磨師が「ザラツ研磨」を駆使して磨き上げた。
ストラップは、初めて鎧織(よろいおり)ストラップを採用。武士の鎧兜を編み上げた伝統的な手法で製作し、細く裁断した牛革を糸と平織にすることで耐久性を向上した。