4月12日から映像配信サービス「dTV」が「Lemino(レミノ)」としてリニューアルする。サービスの運営元NTTドコモが発表した。独占配信やオリジナル作品の拡充で、利用者の拡大を目指す。視聴者同士で感情やレビューをシェアできるUI(ユーザーインタフェース)も特徴となっている。

 Leminoでは、3つの入り口を用意した。1つ目は、注目度の高いスポーツ中継や音楽ライブなどの独占生配信に加え、独占配信作品の最新エピソードやオリジナル作品の一部などを、広告付きで配信する無料プランだ。NTTドコモ執行役員の小林智映像サービス部長によれば「ドコモとしては初めて提供するサービスモデル」だという。

 2つ目は、月額990円で韓流・アジア、アニメ、国内ドラマ、邦画、音楽・ライブ、エンタメなどのジャンルを中心とした約18万本のコンテンツを視聴できる有料プラン「Leminoプレミアム」だ。

 3つ目は映画のレンタルや、スポーツ・音楽の個別課金となる。

 Leminoでは、コンテンツに対するレビューを投稿・シェアする「レビュー」機能や、シーンごとの感情やコメントを投稿・シェアする「マイチャプター」機能、フォローしたユーザーのおすすめ作品やレビューがタイムライン上に流れる「エモートライン」機能も用意した。

 近年では複数の動画配信サービスが生まれ、多くの映像作品を視聴できるようになった。そんな中で同社によれば「見るものを決められない」「探すことに疲れた」という悩みを抱えた顧客が増えているという。小林部長は「コンテンツを探すことさえも楽しみに変え、もっと直観的にたどり着けるサービスを作りたいと考えた」と話す。

 NTTドコモは約9000万人のdポイントクラブ会員を擁している。これらの会員にまずは無料で気軽に何度も楽しんでもらうことで「Leminoへのエンゲージメントを高めていきたい」という。

 「当社が有する映像や電子書籍、音楽といったサービスとLeminoを連動させることにより、立体的なシナジーを生み出していきたいと考えています」(小林部長)

 従来のdTV会員は4月12日にLeminoプレミアム会員とし、9月30日までは月額550円で提供する。1放送ごとに課金をして視聴権を得るペイ・パー・ビュー(PPV)やレンタルなどのコンテンツについては、これまでのdTVと同様、個別課金で視聴できるようにした。

 多様な機能により、ユーザーは自身の好みに合うコンテンツをすぐに見つけられ、SNSのようにフォロワー同士で感情やレビューをシェアできる設計にしている。同社は、ユーザーに新たな視聴体験を提供していく。

 今後は広告付き無料配信として、「WBC・WBO 世界スーパーバンタム級タイトルマッチ スティーブン・フルトン vs 井上尚弥」(独占無料生配信)、Leminoプレミアムとして「BUMP OF CHICKEN」ライブ映像5カ月連続独占配信(音楽ライブ:独占配信/一部無料)などの放送を予定している。

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