オープンワーク(東京都渋谷区)は「24卒就活生が選ぶ、就職注目企業ランキング【男女文理編】」を発表した。総合でランキングトップに輝いたのは「アクセンチュア」だった。

 3月1日より24卒学生向けの企業の採用活動がスタートし、就活シーズンが本格化している。全国各地で企業の合同説明会イベントや対面形式での選考が復活し、新卒採用予定数を増やす企業も前年から約3割増加するなど、活況となることが予想される。

 こうした状況の中、学生はどういった企業に注目しているのか。同社は、運営する情報プラットフォーム「OpenWork」で調査した。

【総合】就職注目企業ランキング1〜20位

 総合トップは「アクセンチュア」(総合評価4.3)だった。次いで「レバレジーズ」(同4.08)、3位に「NTTデータ」(同3.96)と続いた。

 注目度が高い企業の共通点には、「20代成長環境」への社員からの評価が高いことが挙げられる。上位5社中4社は「20代成長環境」の社員評価スコアが4.5を超えており、企業の採用サイトには「早期から裁量権が与えられる」「20代のうちにリーダー職になる人が多い」といったコメントが見受けられるという。

 また背景には「転職前提の就職活動」という、若い世代のキャリア観、ジョブ型雇用の推進などによるキャリア初期におけるスキルセットへのニーズの高さがあると考えられている。

●男女別では?

 就職注目企業ランキングを男女別に見たところ、男子学生は「アクセンチュア」、女子学生は「レバレジーズ」がそれぞれ1位だった。

 男子学生のランキングを見ると「富士通」「日立製作所」「ソニーグループ」「三菱電機」など総合電機・IT 関連の企業への関心が高いことが分かった。一方、女子学生は「レバレジーズ」「クイック」「リクルート」「パーソルキャリア」などの人材関連サービス業界への関心が高いという結果となった。

 それぞれの働きがいや成長環境について、新卒入社した社員からは「ハードワークが求められるタイミングもあるが、商品を世の中に届けた時、メディアなどで取り上げられた時には達成感を覚える」(ソフトウェア開発、男性、ソニーグループ)、「自分の行動から、企業の成長に携われたり、転職者の人生を変えられることにはやりがいを感じられる」(コンサルタント、女性、クイック)というコメントがあった。

●文系は「レバレジーズ」、理系は「NTTデータ」がトップ

 文理別に就職注目企業ランキングを見ると、文系学生では「レバレジーズ」、理系学生では「NTTデータ」が1位を獲得した。文系学生では「オープンハウス」「サイバーエージェント」「キーエンス」「サントリー」など営業職種を有する企業が上位にランクインした。

 理系学生は、NTT データのほか「SCSK」「日鉄ソリューションズ」といったSler・ソフト開発関連企業への注目が高い傾向にあり、エンジニア職としての就職に関心があることが読み取れる。また「東京エレクトロン」「旭化成」「キヤノン」「三菱重工業」などの研究職種を有する大手メーカー系企業も多数ランクインした。

 入社した社員からは「昇給や賞与にもしっかりと反映されるのでモチベーションを保ちやすいところがいい」(営業、男性、オープンハウス)、「若手社員のうちからスケールが大きいプロジェクトに参加ができ、自分が設計・開発したものがそのプロジェクトの製品の一部となるため、個々の仕事にやりがいを感じることができる」(研究開発、男性、三菱重工業)との声があった。

 調査はOpenWorkに登録している24卒の学生ユーザー16万611人の検索企業を集計した。内訳は男子9万5989人、女子6万4622人、文系9万9184人、理系5万7579人。