ソフトバンクは5月6日、楽天モバイルと楽天モバイルの元社員に対する民事訴訟を東京地方裁判所に提起した。楽天モバイルの元社員がソフトバンク在籍中に持ち出した営業秘密の利用停止や破棄と、約1000億円の損害賠償の一部(10億円)の支払いを求めている。

【追記:15時50分】楽天モバイルによる声明を追記しました

●訴訟の概要

 ソフトバンクによる訴訟の提起は、2019年末に同社を退職し、その後に楽天モバイルへと転職した人物が、ソフトバンクの営業秘密(ネットワーク技術の情報)を不正に持ち出していた事案に関わるものだ。当該の人物は、不正競争防止法違反の疑いで2021年1月12日に逮捕され、同年2月2日付で起訴されている。

 訴訟に先立って、同社は以下の東京地方裁判所に対して以下の申し立てを行っている。

・楽天モバイルに対する証拠保全

・楽天モバイルに対する営業秘密の利用停止などを求める仮処分命令

・当該人物に対する資産の仮差し押さえ命令

・当該人物に対する営業秘密の利用停止などを求める仮処分命令

 その上で、今回の訴訟では楽天モバイルと当該人物に対して以下の請求を行う。

・楽天モバイルと当該人物に対する損害賠償

・楽天モバイルの「不正競争」によって建設された基地局の使用差し止めと廃棄

・当該人物がソフトバンクから持ち出した情報の使用/開示の差し止めと破棄

 なお、損害賠償の額は、訴訟の進行に合わせて変更される場合がある。

●楽天モバイルの声明

 ソフトバンクによる民事訴訟の提起を受けて、楽天モバイルは以下の通り声明を発表した。

 本日、ソフトバンク株式会社より楽天モバイル株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:山田 善久)に対して、訴訟を提起したことが公表されました。 本件について当社では社内調査を実施してきておりますが、ソフトバンク株式会社の営業秘密を当社業務に利用していたという事実は確認されておりません。 当社では訴状の送達を受け次第、内容を精査の上、裁判において当社の正当性を主張してまいります。