いやもう薄いですな。ここまで薄いとびっくりのXiaomi「Mi 11 Lite 5G」。尻ポケットとか怖くて入れられない薄さだ(入れたことないので分からないけど)。

 よく見ると、カメラ部分は2段階に出っ張っているのだけど、それを考慮しても薄い。そこにカメラは3つ。メインカメラとなる広角カメラは6400万画素である。

●メインカメラに力を注げ

 Mi 11 Lite 5Gの価格(税込み)は販路によって異なり、Amazon.co.jpが4万1800円、MVNOだとIIJmioが3万8000円、gooSimseller(OCN モバイル ONE)が3万3591円、mineoが4万920円。

【更新:2021年8月4日14時30分 Mi 11 Lite 5Gの価格を追記しました。】

 数年前まで税込み3万〜4万円台のミドルクラスカメラは、ハイエンドのフラグシップモデルと比べて画質に大きな差があるのが当たり前だった。スペック上は似ていても、イメージセンサーやレンズにかけるコストに大きな差があり、同じメーカーの端末で同じようなものを撮っても上位機と普及機で画質の差は如実にあったものだけど、いつのまにか侮れなくなったなあ、って端末がどんどんでてきていて面白い。

 さすがに3つある全部のカメラのクオリティーをハイエンド機並みにするのは無理があるから、一番よく使うメインカメラに注力する。最近のミドルレンジクラスに見られる傾向だ。XiaomiのMi 11 Lite 5Gもその1つ。

 メインカメラは分かりやすいよう、シルバーのリング(ハローリングと名付けられている)がある。最近の多眼スマホは撮影するとき「撮られるときにどのカメラを見たらいいの?」「すまん、おれも把握してない」ってことがしばしばあるので、この意匠はうれしい。

 メインカメラは6400万画素。4画素を1つにするため撮影した画像は1600万ドットになる。撮ってみるとさすがXiaomiっていう色の濃さとコントラストの高さ。クッキリ系の目立つ写りだ。

 2xの望遠はメインカメラのデジタルズームになる。トリプルカメラだけど、普通の望遠カメラは持っていないのだ。でも元が6400万画素あるのでクオリティーは高い。ちょっとシャープネスがきつくかかっているけど、このくらいはいいでしょう。

 超広角カメラは1段下にある小さなカメラになる。メインカメラの0.6x。イメージセンサーは小さめで画素数も800万画素。レンズも小さい。だから、3280×2464ピクセルとメインカメラの半分の画像サイズになる。

 で、残る1つの、それもメインカメラに次いで存在感のあるカメラは何かというと、テレマクロカメラである。

●スーパーマクロ機能が面白い

 面白いのは3つ目のカメラ。テレマクロカメラと名付けられている。テレマクロは望遠レンズで撮るマクロ撮影。ちょっと望遠ぎみのレンズが入っているので、広角でのマクロに比べてパースがつきすぎないので形がキレイに出るし、ギリッギリまで寄らなくてもいいので端末の影にもなりづらい。このカメラがなかなか面白くて実用的なので最初に紹介しちゃう。

 メニューから「スーパーマクロ」をオンにすると、カメラがテレマクロに切り替わる。

 するとギリギリまで寄れる。だいたい3〜7cm。うまくセットすれば端末の影を落とさずに撮れる距離だ。

 するとここまでキレイに寄れるのである。テレマクロカメラは500万画素ではあるが、十分実用になるクオリティーだ。このヒマワリは鉢に植わったけっこうコンパクトなものなので、かなり大きく撮れている。

 ちなみに、メインカメラだとこのくらい。

 かなり寄れているってのが分かる。さらに2枚ほどテレマクロカメラならではのスーパーマクロ写真を撮ってみた。

 けっこう楽しめるのが分かってもらえたかと思う。ただ、スーパーマクロはもうちょっと呼び出しやすいとよかった。ある程度以上カメラを被写体に近づけると自動的に切り替わる仕様でもよかった。

 では話をメインカメラに戻そう。

●メインカメラのクオリティーをチェック

 メインカメラは6400万画素。そこから4画素を混合して1600万画素の画像を作っているのだが、別途「64」モードで撮ると6400万画素で撮れる。その場合は、HDRやAIシーン認識が効かない。

 その代わり、9280×6944ピクセルの高解像度画像を得られる。通常の写真モードでAIシーン認識を効かせて撮ったのと比べてみよう。

 写真モードではAIが効いて青空と認識して空がより青く、風景だと認識されてくっきりした画像に処理されているのが分かる。見栄えをとるかディテールをとるかだが、まあ通常はわざわざ「64」モードにしなくてもいいかな感はある。

 続いて人を撮る。ちょいとまぶしかったので半逆光で。こういうとき、影になっていて暗い肌をどこまで明るく写すかはメーカーによって差が出るところだが、Mi 11 Lite 5Gは影の部分を無理に明るくせず、リアルな感じで残している。

 この端末が面白いのはフィルター。フィルター機能はみな持っているけど、けっこう極端なフィルターもあるので面白い。これは「恋空」だそうな。

 背景をぼかすポートレートモードにはちょっと面白い趣向がついている。これは普通のポートレートモード。ビューティー機能は半分くらいの強さでかけた。

 これに対して、フィルターをかけたり「シネマティック効果」をかけたりできるのだ。派手なところで「デカダンス」をかけてみた。

 自撮り時もユニークな特殊効果が入っている。「Makeup」機能だ。まずは「ビューティ」のみで。

 さらにMakeup機能で「Flost」である。クールな感じ。

 並べて見るとよく分かる。Frostで撮った方がキリッとしていて、ちょいと妖艶で大人っぽい感じ。これ、服や背景を選ぶけど、いい場所を選べばすごく映えそう。単なるビューティー系の処理やフィルターにプラスして、いろんなデジタルならではの効果を探っているなあと思う。

 お次はJR稲城長沼駅前にそびえ立つスコープドックを逆光と順光で。

 ちなみにAIシーン認識でこんなアイコンが出た。トーテムポールのようにも見えるけど「像」のアイコン?

 AIシーン認識ものでいくつかいきたい。うちの猫。瞬時に猫アイコンに切り替わった。暑いのでソファの背の上でへちゃっとつぶれている。

 定番の料理。

 続いて欠かせない夜景。夜景モードも持っているが、カメラ設定で「自動夜景モード」をオンにしておくと、いちいち夜景モードにしなくていい。でもまあ、そこまで暗くなくても夜景モードで撮りたいことや、夜景モードを使いたくないこと(夜景モードだと撮影に数秒かかるしね)もあるので、これはお好みだ。

 イマドキの夜景モードは、暗部をもっと持ち上げて全体に明るく仕上げるものが多いけれども、Mi 11 Lite 5Gはハイライト部をしっかり描写しつつ暗部は無理に持ち上げない感じだ。

 最後は動画といこう。

●面白い動画撮影機能も充実

 最高は4Kで30fps。ただAIカメラで動いている被写体を追跡する機能とか、スーパー手ブレ補正とか、そういった機能を使いたいときは1080Pの30fpsとなる。その辺はまだしょうがないところか。

 では動画を1つ。撮影中にズームアウトしたりズームインしたりしながら撮ってみた。スライダーが表示されるので動画中のズーミング作業は容易だ(ただ、メインカメラから超広角カメラに切り替わるとき少し構図がずれるのと、ズームインしすぎると画質が落ちるのはしょうがない)。

 動画系では面白いところでは「クローン」や「ムービー効果」機能など面白い撮影機能がいくつかある。ムービー効果は特殊効果を使った動画を撮るもの。これで噴水を撮ったらなかなか面白かったので披露。

 この辺は面白いのだけど、サイズが720pになってしまうのが残念かな。できればフルHDで遊びたい。他にもおなじみのVlogやショートビデオ、前後のカメラで同時に撮るデュアルビデオなど動画系の機能はいっぱいある。

 3万円台と廉価ながら、メインカメラの画質はけっこう良くて、テレマクロ機能は意外に活躍の場がありそうで、動画でも遊べて、となかなか優れている。凝った撮影をしないのなら、もうこのクラスで十分だなあと思わせてくれるのだ。

モデル:長谷川実沙