カウンターポイント・リサーチ・エイチ・ケーが6月17日、2024年第1四半期スマートフォングローバル市場は出荷量ベースで前年同期比6%成長したという調査結果を発表した。

 成長は主に欧州、中東/アフリカ(MEA)、カリブ/中南米(CALA)での業績好調に起因し、新興国市場の勢いが続いていることに加え、2023年第1四半期が厳しかった中欧/東欧が前年比で他よりも伸びたことが理由だとしている。MEAはTECNO、Xiaomi、HONORも出荷が好調で、Huaweiの復活により前年比増につながった。インドも適正な在庫レベルで2023年を終えられたため伸びている一方、成熟市場の北米や日本は2023年の同時期と比べて減少した。

 スマートフォングローバル市場の売り上げも、2024年第1四半期は前年同期比7%と第1四半期として過去最高を記録。中でも800米ドルを超えるセグメントが急速に伸び、2023年第1四半期から2ポイント増加して2024年第1四半期のスマートフォン出荷全体の18%を占めている。

 Appleはスマートフォン市場での売上ベース第1位で、売上は前年より11%下がったものの43%の売り上げシェアを獲得。Samsungの売り上げは前年同期比2%成長し、トップ5社の中ではXiaomiの売り上げの伸びが最大となっている。また、Huawei、HONOR、Transsionも売り上げを伸ばした。

 同社はAppleの業績について中国での競争が激化したこと、米国での買い替えが過去最低水準となったこと、2022年から2023年初頭にかけてiPhone 14 Proの供給問題が発生して供給が2023年第1四半期にずれ込んだ結果と分析。しかしiPhone 15 Proシリーズは前のモデルより好評で、新興国市場にも普及が拡大しているため業績の悪化は食い止められるだろうと予測している。

 Samsungが好調な要因は、Galaxy Aシリーズを早めにモデルチェンジしたこと、Galaxy S24シリーズが好調なことだと指摘。中国の主要スマートフォンメーカーの中ではXiaomiとvivoをはじめHuawei、HONOR、Transsionグループもこの四半期に業績を伸ばしている。OPPOは中国など主要市場での厳しい競争で出荷量が減少した。