米CRM大手のsalesforce.comと企業向けコラボレーションツール「Slack」を運営する米Slack Technologiesは12月1日(現地時間)、salesforce.comがSlack Technologiesを買収することで合意に達したと発表した。買収は株式で行い、総額は約277億ドル(約2兆8900億円)。取引完了は2021年5〜7月の見込み。

 Slackと「Salesforce Customer 360」を組み合わせることにより、顧客と業界に変革をもたらすとしている。

 salesforce.comのマーク・ベニオフCEOは発表文でSlackは企業向けソフトウェア史上最も愛されるプラットフォームの1つであり、Slackとsalesforce.comは「相性抜群の組み合わせだ。われわれは共に、企業向けソフトウェアの未来を創り、オールデジタルでどこからでも仕事ができる世界を創造していく。買収完了後、SlackをSalesforce Ohanaに迎えるのを光栄に思う」と語った。

 Slackのスチュワート・バターフィールドCEOは「われわれは、(中略)より高度な調整と組織の俊敏性を実現するというビジョンを共有している。これはソフトウェア史上最も戦略的な組み合わせだと思う。買収完了が待ちきれない」と語った。

 Slackは2009年創業(創業時はGlitchというゲーム会社で、2013年にSlackにピボット)のカリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置く上場企業。日本を含む150カ国以上でサービスを提供している。

 買収完了後、Slackはsalesforce.comの営業部門になり、バターフィールド氏がトップになる。Slackの機能は「すべてのSalesforce Cloudに深く統合される」が、Slackブランドでのサービス提供も継続する見込み。

 コロナ禍で需要が急増し、3月時点の同時接続ユーザー数は1250万人だった。有料ユーザー数は14万2000人。数時間にわたるサービス障害や米Microsoftや米Cisco Systemsなどの企業向けサービスとの競合などの課題を抱えている。