米Googleは10月19日(現地時間)、新型スマートフォン「Pixel 6」「Pixel 6 Pro」を発表した。自社開発したプロセッサ「Google Tensor」を搭載しており、本体デザイン、カメラユニットなどを一新。価格はPixel 6が7万4800円から、Pixel 6 Proが11万6600円から。同社オンラインストアの他、Pixel 6はソフトバンクとKDDI、Pixel 6 Proはソフトバンクが取り扱う。

●Google初の自社チップ「Google Tensor」搭載

 Google Tensorは米Googleが4年の歳月を掛けて自社開発したオリジナルチップ。プロセスルールは5nm。8コア構成で「Cortex X1」2コア、「Cortex A76」2コア、「Cortex A55」4コアを採用する。GPUは「Arm Mali-G78」を20コア搭載。L3キャッシュは4MB、システムレベルキャッシュは8MB。同社によると独自チップではあるが既存アプリとの互換性は確保しているという。

 前モデルの「Google Pixel 5」に搭載されたQualcomm Snapdragon 765Gと比較して、CPUは80%、GPUは370%高速化。機械学習処理も強化され、複雑な機械学習を低電力で実行できるとする。セキュリティコプロセッサ「Titan M2」を搭載し、セキュリティコア、Trustyを含めた複数レイヤーのハードウェアセキュリティを実現。Pixel 6/6 Proのセキュリティアップデートはこれまでで最長の5年間を保証する。

 高速な機械学習処理を生かし、メッセージや動画を即座に翻訳できるライブ翻訳に対応。TwitterやInstagram、LINEなどで送られてきた英語などのメッセージを即座に日本語に翻訳。日本語で入力した文章も即座に別の言語に翻訳してくれる。音声認識の精度も上がり、ボイスレコーダーアプリでは日本語の書き起こしにも対応した(β版)。後述するが、画像処理の精度/速度も向上しており、HDRの性能向上、顔検出、肌の色調のレンダリング、手ブレ補正、オートフォーカスなどにもGoogle Tensorの性能が生かされているという。

●メインカメラは5000万画素、1/1.31インチの大型センサーに

 背面はカメラが横一列に並ぶ「カメラバー」デザインを採用。フレームはアルミで、Pixel 6はマットな梨地加工、Pixel 6 Proは磨き加工が施され光沢感がある。カラーはPixel 6が黒系のStormy Black、緑系のSorta Seafoam、赤系のKinda Coralの3種類。Pixel 6 ProがStormy Black、白系のCloudy White、オレンジ系のSorta Sunnyの3種類を用意する。

 Pixel 6のカメラは、1200万画素の超広角カメラ(F2.2)と5000万画素の広角カメラ(F1.85)の2眼構成。広角カメラは1/1.31インチとスマートフォン向けとしては大型で、4つのピクセルを1つに統合することで2.4μm相当の開口度を持つ約1250万画素のセンサーとして使用する。Pixel 5のセンサーと比べて約150%取り込める光量が増えたという。光学式/電子式手ブレ補正、レーザー検出AFなどに対応する。

 Pixel 6 Proは、Pixel 6のカメラに4800万画素の4倍望遠カメラ(F3.5)を加えた3眼構成。望遠カメラはプリズムでレンズを横に寝かせた構造の「ペリスコープレンズ」を採用。センサーは1/2インチ。超解像ズームと併用することで最大20倍までズーム可能だ。6 Proのみインカメラが1100万画素の超広角仕様(6は800万画素の広角仕様)となる。

 機械学習を使ったカメラ機能は強化されており、さまざまな人種の肌色に合わせて色調を補正する「リアルトーン」、写真に写り込んだ不要な被写体を消すことができる「消しゴムマジック」、横切るクルマや人物などを簡単に流し撮りできる「モーション モード」などが新たに追加された。リアルトーンやモーション モードは、Google Tensorの強力なTPU性能を活用しており、他のPixelスマートフォンでの実装予定はないという。

 動画は、30/60fpsの4K撮影に対応。光学式手ブレ補正に加え、「4Kシネマティック撮影動画手ブレ補正」機能などを搭載。最大240fpsのスローモーション、天体写真のタイムラプスなども撮影できる。インカメラでは、6 Proのみ4Kでの撮影が可能(6は1080pまで)。

●ディスプレイに指紋センサーを内蔵

 ディスプレイはどちらも有機ELパネルを採用。Pixel 6は6.4インチ(フルHD+)、リフレッシュレートは90Hz。Pixel 6 Proは6.7インチ(QHD+)で10〜120Hzの可変リフレッシュレートに対応。6 Proのみディスプレイのエッジがカーブしている。生体認証として画面内指紋センサーを搭載。Pixel 5で左上にあったパンチホールカメラは中央に移動した。

 メモリはPixel 6が8GB、Pixel 6 Proが12GB。ストレージは両モデルとも128/256GBから選択できる。FeliCaを内蔵し、おサイフケータイにも対応する。両モデルともデュアルSIM(nano SIMとeSIM)に対応し、5G通信が可能(6はSub6、6 ProはSub6とミリ波)。両モデルともIP68の防塵/防水性能を有する。

 インタフェースはUSB Type-C 3.1 Gen1、30Wの急速充電にも対応する。ワイヤレス充電にも対応しており、後日発売予定の「Google Pixel Stand(第2世代)」では、Pixel 6を最大21Wで、Pixel 6 Proは最大23Wで充電可能。バッテリー容量は6が4614mAh、6 Proが5003mAh。Qiデバイスを逆充電できる「バッテリーシェア」機能も搭載する。重さは6が207g、6 Proが210gと重量級になった(Pixel 5は約151g)。

 OSは、Android 12を採用。新しいデザイン言語「Material You」を採用しており、カラーパターン含めユーザーにパーソナライズしたUI体験を提供する。20日から他のPixelシリーズにもAndroid 12の配信が始まっている。