オーストラリア国立大学(ANU)は2月20日(現地時間)、太陽の500兆倍明るい天体を発見したと発表した。宇宙で最も明るい天体といわれる「クエーサー」の一種で、これまでに確認している天体で最も光度が高いという。今回見つかったクエーサーは「J0529-4351」と呼ばれ、地球から120億光年以上先の宇宙で見つかった。

 多くの銀河には巨大なブラックホールが存在していると考えられている。そのブラックホールが周囲のガスやちりを吸い込んだ際、ブラックホールの周りには「降着円盤」と呼ばれる円盤が生まれる。降着円盤内では物質同士の摩擦によって、温度がセ氏数十万度以上に上がり、物質がプラズマ化してX線や可視光線などさまざまな電磁波を放出する。クエーサーは、このような銀河の中心部分にあるとされている。

 今回見つかったクエーサーの周囲にもブラックホールがあり、その質量は太陽の170億倍以上。研究チームは「このブラックホールは、1日に太陽1つ分の質量を増加させており、これまでに観測した中で最も成長速度の速いブラックホールだ」とコメントしている。

 この研究成果は科学雑誌「Nature Astronomy」にも掲載された。