岩手県久慈市が同市長内町に整備していた田高雨水排水ポンプ場が完成し、運用がスタートした。市街地が浸水被害を受けた2019年の台風19号後に整備した計3カ所のポンプ場の稼働態勢が整った。県内外で豪雨災害が相次ぐ中、地域住民が待望の施設を歓迎した。

 田高ポンプ場の開設式は20日、住民や工事関係者ら約20人が出席して現地で行われ、遠藤譲一市長らがテープカット。地元の田高町内会の中村喜八会長(72)は「土地が低くなっている地区なので度々洪水の被害に遭ってきた。地域住民も安心して過ごせる」と開設を喜んだ。

 ポンプ場は、大雨で水路や下水道から排出しきれない水があふれる「内水氾濫」の恐れがある場合などに稼働する。雨水をポンプでくみ上げ、河川に強制的に排水する役割を担う。