NHK連続テレビ小説「虎に翼」の第38話が22日、放送され、ヒロインの学友、轟太一(戸塚純貴)に召集令状が届き、視聴者からさまざまな反響が寄せられた。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く朝ドラ「虎に翼」。女優の伊藤沙莉が主人公の佐田寅子を演じている。ドラマは第8週「女冥利に尽きる?」(第36〜40話)が放送されており、日本が太平洋戦争に突き進むなか、昭和18(1943)年、この日の放送で、まず、寅子の兄、猪爪直道(上川周作)のもとに召集令状が届き、家族に見送られた直道が戦場へと向かった。

さらにこの日の後半で、寅子が学友の轟、山田よね(土居志央梨)と一緒にいつものように昼食をとっていると、突然、轟が一点を見つめて「赤紙が来た」と報告。「今、何て?」と聞き返すよねに召集令状が来たと伝え、「法曹の道を究めたいところだが致し方ない。佐賀に帰る」と無念さをにじませた。一瞬下をうつ向いたよねは「死ぬなよ、轟」とポツリ。轟は「フンッ、俺を誰だと思ってるんだ」と返し、その表情によねもうなずいた。そして轟は「佐田、これから男たちはどんどん兵隊に取られていく。お前の仕事がもっと増えていくぞ」とエールを送り、女性弁護士の重要性を力説。「じゃあ、また会おう」という言葉を残して立ち去った。寅子は立ち上がって「また必ず!」と声を張った。

寅子の学友で、寅子と同様、2度目の高等試験(現在の司法試験)に合格して弁護士になった轟。まっすぐな男気あふれるキャラクターで視聴者に愛され、X(旧ツイッター)では「俺たちの轟」というワードも誕生した。そんな轟の出征は大きな話題になり、Xには「しんどい」「死なないで欲しい」「戦争は夢を奪っていく」などのコメントが殺到。「どうかご無事で」と願ったり、「退場なの?」とつぶやく視聴者もいた。

最後まで、らしい振る舞いを見せた轟。「最後まで俺たちの轟だった。絶対帰ってこい」「轟は絶対帰ってくる。絶対に信じてる」「僕には分かる。轟くんは無事に帰ってくるよ」と力を込めるドラマファンも少なくなかった。