NHK連続テレビ小説「虎に翼」の第62話が25日、放送され、最高裁判所家庭局局長の多岐川幸四郎(滝藤賢一)が「東京ブギウギ」を口ずさみ、ヒロインの佐田寅子(伊藤沙莉)の口から「福来スズ子」という名前が飛び出すやりとりに、多くの視聴者が沸いた。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く「虎に翼」。ドラマは現在、第13週「女房は掃きだめから拾え?」(第61〜65話)が放送されており、多岐川の提案で、家裁の存在を広く知ってもらうために「愛のコンサート」を開催することになった。出演者の交渉が難航するなか、この日の放送で、寅子は多岐川に連れられ、会場探しへ。その日の晩、希望していた会場が押さえられた多岐川は「俺たちはやっぱり運がいいな」と大喜びした。ただ出演者がまだ決まっていないことを寅子が心配すると、多岐川は「彼女がいいんじゃないか?」と言いながら「東京ブギウギ」の出だしを歌唱。寅子は「福来スズ子なんて呼べるわけないでしょ」と呆れかえった。

「福来スズ子」とは、前作の朝ドラ「ブギウギ」で女優、趣里が演じたヒロインの名前。戦後の大スターで「ブギの女王」として人気を博した笠置シヅ子さんをモデルにしたキャラクターで、寅子とスズ子は同じ1914(大正3)年に生まれた。そんな設定からか、第1話(4月1日放送)では、寅子の口から、スズ子がかつて所属していた梅丸少女歌劇団(USK)というワードが飛び出し、第61話(24日放送)でも、スズ子が契約していた「コロンコロンレコード」の名前が劇中に登場していた。

この日、寅子が「福来スズ子」という名前を口にしたことに多くの視聴者が反応。X(旧ツイッター)には「笠置さんではなく、スズ子って言ったよね」「スズ子出るんですか?」「ぜひ!」「これは夢のコラボあるな」「スズ子が来たらすごいな」と盛り上がった。またスズ子の名前については、情報番組「あさイチ」(総合)の「朝ドラ受け」でも触れられ、MCの博多華丸は「ちょうどマネージャーは三浦カズさんの息子さんですかね」とコメント。スズ子のマネージャー、柴本タケシ役は、サッカー元日本代表FW三浦知良の長男、三浦りょう太が演じていた。