米大リーグ、パドレスのダルビッシュ有投手が19日(日本時間20日)、敵地で行われたブレーブス戦に先発登板。7回99球を投げ、2安打無失点9奪三振の力投で今季4勝目を飾った。この勝利で日米通算200勝を達成し、X(旧ツイッター)には「ダルビッシュ」「ダル200勝」「ダルさん」などの関連ワードがトレンド入りした。

18日に先発予定だったダルビッシュだったが、悪天候の影響で中止となり、この日にスライド登板。初回、いきなり3点の援護を受けてマウンドに上がったダルビッシュは、二死から3番・オズナに左翼への二塁打を浴びたが、4番・オルソンを空振り三振。二回は先頭打者を出したものの、続くハリスを併殺打に仕留めた。四回以降は完璧な投球を披露。走者を一人も許さず、メジャー自己最長となるイニング連続無失点を25に更新して、八回からマウンドを譲った。ダルビッシュの好投に応えるように、味方打線も爆発。3本塁打を含む14安打で9点を奪って、節目の試合を後押しした。

メジャー107勝目を挙げたダルビッシュは、日本での93勝と合わせ、黒田博樹氏、野茂英雄氏に次いで3人目の日本人投手の日米通算200勝となった。試合終了の瞬間、全く表情を変えることのなかったダルビッシュは「特に実感はないんですけど、明日ダブルヘッダーなので7回を投げられてよかった」とホッとした表情。プロ20年目での達成には「プロに入ったころに色々あった。そんな自分を(関係者やファンが)育ててくれた。その感謝を忘れずにやって来た」と日本ハム時代に支えてくれた人たちへの謝意を述べた。

またこの日は、ドジャース・大谷翔平投手の出場試合を連日放送するNHK・BSが、大谷の試合から急きょ変更して生中継を行ったことに触れ、「大谷くんの生中継をやめてまでやってくれたので、早く決めたかった」と笑わせた。

ダルの偉業達成に、MLB公式Xも祝福。SNSには日米のファンから「200勝キターーーー」「レジェンドだ!」「マジ、リスペクト」といった祝福のコメントが殺到。さら「次は250勝を目指してほしい」「衰え知らずでまだ進化しているのがカッコイイ」とさらなる飛躍を期待するポストもあった。

<主な日本人投手の日米通算勝利数>

1位 黒田博樹(広島、ドジャースなど) 203勝(日124勝、米79勝)

2位 野茂英雄(近鉄、ドジャースなど) 201勝(日78勝、123勝)

3位 ダルビッシュ有(日本ハム、パドレスなど) 200勝(日93勝、米107勝)

4位 田中将大(楽天、ヤンキース) 197勝(日119勝、米78勝)

5位 石井一久(ヤクルト、ドジャースなど)182勝(日143勝、米39勝)