メディアに掲載されるペイド記事のステルス感

 しかも、このアジア・パートナーシップ・ファンドの問題は、今なお現在進行形で問題が続いています。先日もクソ株ハコ銘柄で暗躍する闇紳士界隈の語り部であるジャーナリストの高橋篤司さんが、別方面の愉快人物である元ライブドア、現Jトラストの藤澤信義さんと前述した此下益司さんとの間の争いについて書いています。タイに舞台を移しての龍虎の争いにも似た頂上決戦。何してんだよ。

 ただ、このようなどうしようもない騒動の一部分として、長らく次原悦子さんのSSUが関わりを持ってきたという事実、そして、そういう問題のある事業の広告塔としてSSUがマネジメントしていた為末大さんが起用され、さらに関係者がこぞって出資していた経緯については、もっと多くの関係者が事実関係を知っておくべきなのではないかなと思います。

●品格なき対立劇の泥沼 | 東南アジアで潰し合う異形の企業群(週刊東洋経済)

 これらのファンドとSSUのようなパブリシティを担う企業との間には、本来もっと適切な距離感が必要です。最悪の想定で言うならば、例えば、PR会社が事前に上場企業などの株式を仕込み、そこにビジネスへの造詣は深くないが知名度のあるスポーツ選手を前面に立て、経営陣に押し込むなど話題を作り、期待感で株価をハネさせ、その裏で仕込んでいた株式を高値で売る──というようなインサイダーまがいの取引もやりようによっては自在にできてしまうからです。

 さらには、PR会社が業務として行うパブリシティ活動(記者会見など)で、親密なメディアや特定の記者などを仕込んでおいて、実際には宣伝活動費の中に有償対応の項目として記載されている実質的なペイド記事であるにもかかわらず、ヤフーニュースなどに掲載される仕組みは現存しています。「それがプロモーション活動なのだ」と言われれば仕方がないのかもしれませんが、見ようによってはステルスマーケティングではないかと疑われる面もあろうかと思います。

 クライアントからすれば、PR会社にカネを払っており、適切な手段で記事などに露出し、商品やサービスが知られることを求めているわけです。ただ、このようなやり方が本当に続けられるのか心配になる面もあります。

 実際、PR会社からすれば、「ネットでの反響」や「どれだけメディアに取り上げられたか」をクライアントに報告する必要があり、そこでスポーツ紙やウェブ媒体との間で、PR会社が持ちつ持たれつの関係でステルスマーケティングまがいの行為を行っているとするならば、実に問題だろうということです。