「バルタン星人」からAIの未来を考える、“生命”を理解しない侵略者の起源、創られた種族がもたないもの
JBpress6/12(木)11:05
結論:バルタン星人と人類の未来
バルタン星人が人工生命体であるとする筆者の仮説は、彼らの技術力、冷酷さ、「生命」への無理解にある程度の一貫性を付与するだろう。
創造主の文明が滅び、その遺産を背負ったバルタン星人は、自我を持ちつつ倫理を欠いた存在として地球に現れた。
彼ら独自の笑い声は、感情表現ではなく、プログラムされたパターンマッチングであろう。
振り返ってみると、我々もまた、AIや遺伝子工学で新たな生命を創造する瀬戸際に立っている。もし人類がバルタン星人のような高度な存在を生み出し、それが自我を獲得したら?
彼らが新たな文明を築くなら、人類は単なる「通過点」に過ぎないことになろう。その時、我々が次の世界に残すのは、バルタン星人やその他の侵略的宇宙人のような自然の倫理を欠いた知性体であろうか。
バルタン星人の物語は、倫理なき知性と創造の責任を問い、特撮ドラマを超えた示唆を与える。
歴史の「if」が新たな事実を照らすように、バルタン星人の「if」は我々の未来を映すようにも見える。願わくば、光の国の巨人のような存在を、未来に生み出したいものである。
【乃至政彦】ないしまさひこ。歴史家。1974年生まれ。高松市出身、相模原市在住。著書に『戦国大変 決断を迫られた武将たち』『謙信越山』(ともにJBpress)、『謙信×信長 手取川合戦の真実』(PHP新書)、『平将門と天慶の乱』『戦国の陣形』(講談社現代新書)、『天下分け目の関ヶ原の合戦はなかった』(河出書房新社)など。書籍監修や講演でも活動中。現在、戦国時代から世界史まで、著者独自の視点で歴史を読み解くコンテンツ企画『歴史ノ部屋』配信中。
(乃至 政彦)










