緊急事態宣言が形式的に解除されました。G7での承認といい、五輪を見据えての政策的な動きで、サイエンスの観点からは防疫に根拠を欠く判断と言わねばなりません。

 すでに尾身茂・新型コロナウイルス感染症対策分科会長以下、オフィシャルな科学者団とも政治家サイドの見解は割れており、誰の目にも迷走は明らかです。

 第5波は来るか、という疑問があるようですが、問うまでもありません。

 第5波は必ずやって来ます。それはデータからも明らかなことです。

 なぜいま第5波と称しているかといえば第1波から第4波までがあったからです。この呼称は日本向けのローカルな話ですが、すでに普及しているので、これを使いましょう。

第1波:2020年の3月から5月にかけて:きわめて小規模

第2波:2020年の7月から9月にかけて:そこそこ小規模

第3波:2020年の11月から2021年の3月にかけて:最大規模でやって来た新型コロナのピーク

 これらは各々、「春先の最初の流行」「夏風邪の季節的なインフルエンザ流行」「秋から冬の季節的なインフルエンザ流行」と解釈されます。

 そして、いま「第4波」といっているのが、2021年の3月から5月にかけての流行で、2020年の「冬のインフルエンザ」最大規模の第3波よりも、規模が大きくなっています。

 この間、各国ではワクチン接種が進み、感染者も重傷者、死者も抑え込むことに成功した地域もありましたが、日本の場合、大阪が端的でしたが、完全に封じ込めに失敗して、大きな被害を出してしまっています。

 2020年だったら「きわめて小規模」だった春の感染で、すでに2020年秋冬の最大規模を上回っている状態で、日本はこれから年中行事的な「夏のインフルエンザ」季節感染の時期を迎えます。

 第5波は、すでにやって来ている兆候がここ数日の推移から見られます。

 つまり6月15日頃に底を打った感染が、またぞろ上昇傾向を見せるなか、6月20日の緊急事態宣言解除と、引き続き「蔓延防止」への移行、時短営業の継続と部分的な酒類の提供再開といった推移になっている。