あまりにも厳しい現実が待ち受けていた。MLB(メジャーリーグ)のタンパベイ・レイズは5月11日(日本時間12日)、筒香嘉智外野手をメジャー出場の前提となるロースター40人枠から外して事実上の戦力外を通告したと発表。2年契約の最終年となる今季は26試合に出場して打率1割6分7厘、0本塁打、5打点と終始精彩を欠いた。

 筒香の戦力外についてエリック・ニアンダーGMは「このような結果は望んでいなかった」とし、ケビン・キャッシュ監督は「簡単な決断ではなくタフな選択になった」と表情をゆがめた。このフロントと現場の2トップには2019年のシーズンオフ、横浜DeNAベイスターズからポスティングシステムを利用する形でメジャー挑戦を表明した筒香の獲得に直接ラブコールを送るなど尽力した背景がある。ただ、さすがにそんな2人でも筒香の大迷走にはもう我慢の限界だった。むしろ、よくここまでレイズは耐え忍んで“不良債権”を抱え込んでいたと思えるほどである。

辛辣な評価が続々

 筒香の契約内容は2年総額1200万ドル(当時約13億2000万円)。今季年俸は700万ドル(約7億6200万円)に設定されており、チーム2位の高給取りであるにもかかわらず連日のようにチームの足を引っ張っていた。コロナ禍により開幕が大幅に遅れて変則の60試合でスケジューリングされたルーキーイヤーの昨季も51試合に出場しながら打率1割9分7厘、8本塁打、24打点に終わり、ポストシーズンではほぼ大半の試合で主力メンバーから外された。2年目の今季は結果を出さなければいけない立場だったが、右膝手術のため離脱した正一塁手・崔志萬(チェ・ジマン)内野手の代役として白羽の矢を立てられて得た先発出場の機会をまったく生かせないまま鳴かず飛ばずに終わった。

 レイズが筒香と高額年俸で契約を交わしている上、ポスティングシステムの譲渡金240万ドル(約2億6000万円)をDeNAに支払ったことで米メディアやMLB関係者からは「前例のないほどの大失敗」「大損の結果」「今後、NPB球団に所属する日本人野手のポスティング移籍に悪影響を及ぼすかもしれない」などと辛らつな指摘が方々で沸き起こっている。しかし、これは少しもオーバーな表現ではなく事実と言い切っていい。