あるいは、そうしたテクニカルな考察の結果として「CVXは期待可能な価値を考察しても、あまりにも高額すぎる」というコストパフォーマンスの観点からの反対が、とりわけ国会関係者などから強く唱えられているようである。そのため、韓国海軍が要求したCVX関連の研究費9000万ドルは89万ドルにまで削減されてしまった。

 国会や専門家たちの間からは、CVXに多額の国防費を投入するならば、原子力潜水艦を開発した方がコストパフォーマンスは高いという声も上がっている。韓国海軍が攻撃原潜を運用すれば、戦略ミサイル潜水艦を開発している北朝鮮への強力な抑止力を手にすることが可能になるからだ。

 それだけではなく、いくら韓国海軍がCVXを運用しても強大な中国海軍に対抗することは不可能に近いが、攻撃原潜を数隻運用すれば中国海軍に対してある程度の対抗力を手にすることができる。また、CVXと違い攻撃原潜ならば日本列島の太平洋側にも進出することが可能である。そのため日本へ睨みを効かすことも可能になるのである。

 以上のように、韓国海軍がそのプライドを保つために熱望しているCVX計画は、韓国内では極めて苦戦を強いられている。

 そのため韓国海軍は、MADEX 2021という久々に開催された国際海軍関連展示会でCVX計画を国際社会に向かって大々的にアピールすることによって、国内での評判を盛り返そうとしたものと思われる。それはあたかも、日本国内で評判が良くない五輪開催をG7で国際社会にアピールすることで日本国内での劣勢を少しでも挽回しようとした管政権と同様の目論見だとも言えるだろう。

(北村 淳)