商品説明をリアルタイム動画で行い、消費者からの質問などにもその場で答えながら商品を販売する「ライブコマース」。中国では市場が急拡大しているが、急増した「後発組」の淘汰が早くも始まっている。中国在住の加藤勇樹氏が解説する。(JBpress)

(加藤勇樹:香港企業Find Asia 企業コンサルタント)

 この数年、中国で大きな盛り上がりを見せているのが「ライブコマース(直播带货)」です。ライブコマースは、リアルタイムでの動画のライブ配信によって商品説明などを行い、消費者の購買を促すオンライン販売の仕組みです。日本における「テレビ通販」と似ていますが、配信中に消費者からの質問に答えるなど、双方向のやり取りが可能な点が大きなポイントです。

 2020年には「带货」が中国での流行語に選ばれました。ビジネスモデルの観点から、日本からの注目も高まっていることを筆者は感じています。(「経営者も政治家も参入! コロナ後も中国ライブコマースが熱い」日経クロストレンド、2020/6/9、https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00052/00022/)

 ただ、市場が拡大し社会認知が進んだ一方で、ライブコマース業界では早くも淘汰の動きが大きく現れてきています。その現状をご紹介します。

利用人口は約4億人に急増

 中国でライブコマースが生まれたのは2016年、ECプラットフォームである蘑菇街(Mogujie、https://www.mogu.com/)において、といわれています。Mogujieは、アリババグループのEC部門である淘宝を立ち上げたエンジニアが中心となって設立した企業で、2018年にはニューヨーク証券取引所に上場しています。

 Mogujieの開始から2か月後には、EC最大手の淘宝によるライブコマースも始まりました。そして2016年末時点では300あまりのライブコマースプラットフォームが立ち上がりました。