6月18日の新規感染者数は9056人、わずか5日間で1.5倍となった。もちろん、ロシア全体でも新規感染者数は1万7262人と同34%の急増。

 多くはインド型変異株とみられるが、モスクワ変異株の存在を指摘する学者もいる。

ロシア新規感染者数の推移 (2020年初〜直近)

 これに対しモスクワ市当局は感染拡大を阻止すべく、市内の企業に対して6月15〜21日までを有給在宅勤務とすること、さらにサービス業においては社員の60%がワクチン接種を受けることを命じた。

 また新型コロナ専用病床数を1.7万床から2.4万床に増やすことも発表している。

 ロシアらしい荒療治ではあるが、それを可能とするPCR検査とワクチン接種(無料かついつでも可能)、緊急医療対応のキャパシティがなせる業ともいえる。

 ロシア人が新型コロナを甘く見ているのは、国を信頼しないと言いつつも、いざとなれば国が何とかしてくれるという安心感があるかもしれない。

プーチンの強敵は?

 さて、6月はロシアでは例年大きなビジネスイベントが開催される月である。

 2020年はパンデミックで開催が見送られたロシア版ダボス会議、サンクトペテルブルグ国際経済フォーラム(SPIEF)が今年はオフラインで開催された。

 この席上、ウラジーミル・プーチン大統領はロシアは新型コロナ禍を克服しつつあると高らかに宣言したのであるが、そのわずか数週間後には予期せぬ第3波の感染拡大に見舞われている。

 では新型コロナウイルスはプーチン大統領の強敵なのであろうか?