戦争とは「敵対する大規模な集団に対し武器を用いた武力による集団と集団との戦い」である。それは双方の戦力を潰して破壊するものだ。

 最も古いとされる戦争は約1万5000年前、旧石器時代のアフリカで起きたことが確認されている。

 武器で無残に殺傷された人骨が遺跡には多く発見されたが、当時の人類は狩猟生活であり、農業も牧畜もなかった時代。

 富の奪い合いが原因ではない戦争ということのようだ。

 古来、戦争は国の存亡を懸けて戦うものだが、それは多くの人命を奪うものであり、すべての宗教がこれを否定している。

 仏教は守るべき5つの戒律の第1に不殺生をあげている。戦争は不殺生戒の対極にあるものだ。

 だが、不殺生が、特に侵略や生存権が脅かされるといった状況においては、その適用は絶対ではなくから相対といった視点への移行が許されている。

 仏教の根本教理には「諸行無常、因縁所生、無自性」がある。

「戦争が人間生活の一環として常に存在する苦しみであり、すべての物事は因と縁から生滅するため、それ自体が独立した事象ではない。だが無明を取り去ることによって戦争もなくなり得る」といった論議が成り立たないわけでもない。

 シャーキヤ国(釈迦族の国)は、古代北インドの小国で仏教の開祖である仏陀(釈迦)を輩出したが、シャーキヤ国は仏陀が晩年の時、隣国コーサラ国の毘瑠璃王(びるりおう)の大軍に攻め込まれ滅亡した。

 そのためか、様々な仏教経典には数多くの戦争について記載がある。