1.初めから外国頼りだった外務省

 既述したが、今回のアフガンへの輸送機の派遣が遅れたのは、外務省は、初めから他国頼りだったからである。

 外務省の責任者に自国民を自分で絶対に退避・救出するという強い意思がなかったからである。

 日本政府は、治安情勢が悪化した場合に備えて、米国の軍用機に余裕がある場合は大使館職員を乗せてもらう「覚書」を交わしていた。

 ただ、対象は日本人職員のみで、アフガン人スタッフは含まれていない。

 全く予想されていない危機的事態が発生した場合は、現地に所在している米軍を頼ることは同盟国としてある意味当然である。

 しかし、今回のように、カブール陥落が近々予想されており、なおかつ自国の輸送機を派遣する時間的余裕があったのにもかかわらず、それをせずに他国頼みというのは世界第3位の経済大国としていかがなものかと考える。

 また、我が国は、外国での災害、騒乱、その他の緊急事態に際し、自衛隊法第84条の3(在外邦人等の保護措置)又は同法第84条の4(在外邦人等の輸送)に基づき、当該在外邦人等の保護措置又は輸送を行うことができる法制度を整備するとともに自衛隊に即応態勢を取らせている。

 なぜ、自衛隊を使おうとしないのか。

 かつて、2003年にイラク特措法に基づき、陸上自衛隊がイラクに派遣されサマーワにおいて医療、給水、学校・道路など公共施設の復旧・整備を行った。

 この法律を巡る国会審議では「戦闘地域」とそれ以外とをいかに分けるかが問題となった。