しかし、ジョー・バイデン米大統領はこれまでの米比関係を踏襲してドゥテルテ大統領の支持に回っている。

 つまり、米国にとって、フィリピンは共産主義勢力をくい止めるための防波堤の役割を果たしているというのだ。

 実は米比両国は、安全保障関係では緊密な関係を維持し続けている。

 米比両国が相互防衛条約を結んでから今年がちょうど70周年で、日米安全保障条約よりも長い歴史がある。

 さらに別の条約として、米軍がフィリピン軍基地を使用できる訪問軍地位協定(VFA)もある。

 2020年、ドゥテルテ大統領は同協定を破棄する意向を示したが、最終的にフィリピン側が留保して同協定は現在も保たれている。

 破棄するつもりだったのは、同大統領の側近が米国からビザ(査証)を取り消されたためと言われたが、同大統領は冷静になって両国間の協定の重要性を認識したようだ。

 破棄となれば、アジア太平洋の安全保障体制に影響がでるのは間違いない。

 2021年3月から、南シナ海のフィリピンの排他的経済水域(EEZ)で中国船が停泊する問題が起きた。