日本侵攻計画は事実だったのか?

 ロシアは、ウクライナへの大規模な侵攻を今年(2022年)2月24日に開始しましたが、その準備は昨年の春から始まっています。当初は小規模なものと思われていましたが、夏頃から集結の度を高め、欧米の一部で警戒が高まるようになります。

 その頃は、私も大規模な侵攻につながるとは思っていなかったので、懸念を伝える声を耳にしても考えすぎだろうと思っていました。しかし、その後も増強が続き、11月にはかなり怪しい雰囲気となります。12月には、私もロシアがなにがしかの軍事行動を起こすことは間違いないと思うようになり、1月には、ロシアのウクライナへの軍事力行使を押しとどめるため日本も行動すべきという記事を書きました(「ロシアのウクライナ侵攻に備えよ! 日本が今すぐすべきこと」)。

 2月24日に始まった、ロシアによるウクライナへの侵略は、1年近くもの間、準備が行われ、その行動は諸外国から観測され続けていました。

 昨年8月に計画されたというロシアの日本への武力攻撃が真実であれば、それが日本やアメリカによって確認されていないということは、あり得ません。

 計画されていた攻撃が局地的なものであり、ウクライナ侵略ほどの規模ではなかったとしても、海を渡らなければならないこともあり、艦船を含め動かす部隊は多くなります。観測から漏れるということはあり得ません。衛星が定期的に上空を通過するなど各種の偵察手段が稼働する現代において、奇襲着上陸など成立し得ないのです。

 もちろん、数人の特殊部隊が潜入するといった程度であれば、極秘に準備を進め、奇襲的に実施することは可能です。しかし、そんな作戦で実行可能なのは、特定の人物を暗殺する程度でしょう。いわば破壊工作の類であり、局地的な軍事紛争と呼べるようなものにはなりません。