東京オリンピックの選手村に提供されている段ボールベッド。これを「破壊」する動画がイスラエルの選手によってインターネット上に投稿され、批判を集めた。

何人が乗れば壊れるか耐久性を検証するという動画で、最終的に選手ら9人がベッドの上で飛び跳ねたところ、ベッドフレームはゆがんでしまった。選手は謝罪する事態となったが、動画を見たSNSユーザーからはその耐久性を評価する声が出ている。メーカーに取材した。

一般販売の予定を聞くと

東京五輪・パラリンピックの選手村には、「エアウィーヴ」(東京・千代田)がベッドを提供している。環境に配慮し、ベッドフレーム部分は「段ボール100%」素材で構成されている。

エアウィーヴ公式ツイッターの2021年7月20日の投稿によると、「一般的な木製やスチール製のベッドフレームよりも頑丈」。耐久性テストの結果によれば、200キログラムの荷重に対応できるという。

イスラエル選手の動画では、複数人が跳ねても容易にはベッドフレームが壊れていなかった。無理に扱われたので最終的には破損したものの、ツイッター上ではむしろ「(動画が)耐久性を証明してくれた」と頑丈さを評価し、ベッドを「買いたい」とのコメントも。

J-CASTトレンドがエアウィーヴ広報に取材すると、選手村用に開発したものであり、一般販売は現状予定していないとの話だった。ただし、「可能性としてはゼロではない」とした。また、SNS上で反響が寄せられていることに驚いたという。

「丈夫さや環境に優しいことを知っていただいて、欲しいとおっしゃってくださる方が多いです」

なお、大会規則により、選手村に導入している製品をそのまま一般販売はできない。市販する場合には、仕様を変更すると考えられるという。

被災地の避難所で活用

段ボールベッド自体は、他社からも販売されている。例として、紙製品などを扱うナカバヤシ(大阪市)は、非常時用簡易ベッドとして「段ボールベッド」を2020年3月に発売した。公式サイトによれば、こちらの耐荷重も200キログラムだ。

災害発生時に、被災地の避難所で活用されるケースも。2016年4月21日付の「産経WEST」によれば、大阪府八尾市の段ボール箱メーカー「Jパックス」は2011年の東日本大震災で約2800台、14年の広島市の土砂災害で約400台の段ボール製ベッドを提供。16年の熊本地震でも支援を行った。

千葉県成田市は、災害時に段ボールベッドの調達を受けるという協定を民間企業と結んでいる。市公式サイトによれば、避難所での段ボールベッドは床に寝るよりも身体への負担を軽減できるほか、「設置が容易」「ストレスの低減」もメリットとのことだ。