沢田研二(73)や菅田将暉(28)の出演する映画『キネマの神様』。同作のCMが8月3日からテレビなどで放映されているが、そこに’98年11月に亡くなった映画評論家・淀川長治さん(享年89)が登場。CMは淀川さんの映画愛を“切り貼り”したような編集に、猛批判が起こっている。

『キネマの神様』は松竹映画100周年を記念した作品で、手がけているのは巨匠・山田洋次監督(89)。そして、そのCMは『キネマの神様』の映像に合わせて『日曜洋画劇場』(テレビ朝日系)で披露された淀川さんのこんな名解説が流れる。

「魂のこもった映画でしたね」 「見事な人間愛が出ましたね」 「映画は何でも教えてくれますね」

『映画.com』によると同CMは「映画の面白さを改めて伝えたい」という松竹の強い思いに、淀川さんサイドが賛同しテレビ朝日も全面協力。松竹の担当者は「淀川さんの言葉を聞いて、久しぶりに映画を見ようという気持ちになってもらえたらこの上ない喜びです」とコメントしたという。

“豪華コラボ”とも謳われている同CMだが、しかし淀川さんが亡くなったのは20年以上も前のこと。CMは『キネマの神様』を観ていない淀川さんが作品を賞賛しているようにも捉えられるため、ネットでは映画ファンを中心に怒りの声が相次いでいる。

《これはやりすぎ。故人の発言をつなぎ合わせて、本編を褒めてるかのような印象になりかねない。映画愛と作品へのコメントは別もの》 《淀川長治さんの生前の仕事を「キネマの神様」に向けられたもののように使うのはどうかと思う》 《子供の頃、テレビ越しに語りかけてくれる淀川さんのコメント大好きだったので、特定の映画の(しかも淀川さんは見ていない映画の)宣伝で私物化しないでほしい》 《これは、さすがに冒涜なんじゃないか……》 《映画評論家・淀川長治さんが見てもいない映画にコメントすると思っているのか?》

また映画評論家の町山智浩氏(59)は同CMに言及し《淀川長治さんは『日曜洋画劇場』で山田洋次監督『男はつらいよ』が放映される時はいつも、解説をしませんでした》とツイート。またTwitterでは町山氏同様に《日曜洋画劇場の枠で邦画を放送するときは淀川さんは解説を休んでいたと記憶するのだが》《淀川さん、邦画には基本コメントしなかったよね確か》との声も上がっている。

“映画の神様”はこのCMを見て、どう思うだろう?