「このマンガがすごい!」第1位を獲得したコミックの劇場アニメ。映画『金の国 水の国』が全国ロードショー公開中です。
物語の舞台は100年間断絶している2つの国です。商業国家で水以外なんでも手に入る裕福な「金の国・アルハミト」と、貧しいけれど豊かな緑と水に恵まれた「水の国・バイカリ」です。隣同士の国なのですが、いま戦争寸前の状態です。
主人公は、金の国の誰からも相手にされないおっとり王女・サーラと、水の国の家族思いの貧しい建築士・ナランバヤル。
両国は争いを避けようと、友好のためそれぞれ相手側に花嫁と花婿を送り合うことを約束します。金の国・アルハミトは国で一番美しい娘を花嫁として水の国・バイカリへ送り、水の国は国で一番賢い若者を花婿として金の国へ送ることになりました。
金の国で嫁として選ばれたのがサーラで、水の国で婿として選ばれたのがナランバヤルです。ところが両国は相手を裏切ります。金の国が実際に送ったのは子猫で、水の国が送ったのは子犬でした。
この事実が明らかになれば戦争になるでしょう。サーラもナランバヤルも戸惑います。
サーラはある日、迷子になった子犬を探しているうちに国境の壁を越えて水の国へ入ってしまい、ナランバヤルと出会います。
国が敵対するサーラとナランバヤルですが、2人は平和のために、事実を隠して偽りの夫婦を演じることにしました。
「夫婦っぽいですかね?ナランバヤルさん」
「い、いーんじゃないですかね、お嬢さん」
2人は金の国で一緒に暮らすようになり、互いにだんだんと惹かれ合います。
サーラはいつも笑顔を絶やさず穏やかで「何事も平和が一番」と考えています。ナランバヤルは、金の国が深刻な水不足となっていることからサーラの未来を案じ、両国の国交を回復させようと決意します。
「お嬢さんが生きている間に、水に困らない国にしてぇんだ」
ナランバヤルは命を狙われます。国の思惑に巻き込まれた2人ですが、争いを止めるため秘密の行動をします……。
原作は「このマンガがすごい!」で史上初めて2作連続1位を獲得した岩本ナオのコミックです。
声の出演はサーラが浜辺美波、ナランバヤルが賀来賢人で、2人ともアニメ声優を務めるのは3作目です。
金の国の第一王女で華やかな暮らしをするレオポルディーネが戸田恵子、レオポルディーネの愛人で左大臣を務めるサラディーンが神谷浩史、神出鬼没でサーラとナランバヤルを助けるライララが沢城みゆき、金の国の学者・ジャウハラが木村昴、金の国の右大臣・ピリパッパが茶風林、水の国の族長オドゥニ・オルドゥがてらそままさき、金の国の国王ラスタバン3世が銀河万丈です。
『サマーウォーズ』で知られるマッドハウスがアニメ制作を手がけていて、「原作を愛している」と公言する渡邉こと乃が監督を務めました。脚本は坪田文。音楽はEvan Callで、劇中歌を琴音が歌います。
異国情緒豊かな世界がスクリーンに広がります。サーラを演じる浜辺の声が美しく、“やさしい”作品です。映画『金の国 水の国』は、全国で公開中です。(SJ)
◇映画『金の国 水の国』
※上映日程は、作品の公式サイト・劇場情報でご確認ください。
キャスト:
賀来賢人 浜辺美波
戸田恵子 神谷浩史 茶風林 てらそままさき 銀河万丈
木村昴 丸山壮史 沢城みゆき
原作:岩本ナオ「金の国 水の国」(小学館フラワーコミックスαスペシャル刊)
監督:渡邉こと乃 脚本:坪田文 音楽:Evan Call
劇中歌:「優しい予感」「Brand New World」「Love Birds」 Vocal:琴音(ビクターエンタテインメント)
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)岩本ナオ/小学館 (C)2023「金の国 水の国」製作委員会