シンガーソングライターの川嶋あいがパーソナリティーを務めるラジオ番組『明日への扉〜いのちのラジオ+〜』(ラジオ関西、毎月第1・2週日曜午後5時〜)。5月12日の放送では、グルメリポーターの彦摩呂さんがゲスト出演。グルメリポーターとして活動するに至るまでの経験を明かした。

 モデルやアイドルグループ・幕末塾のメンバーとして活動したのち、リポーターとして旅番組などに出演し活躍の場を広げた彦摩呂さん。なかでも、独特な表現によりグルメリポーターとして人気を博し、現在はテレビやラジオなど幅広い分野で活動を行っている。

 グルメリポーターとして活躍する前は、10人組アイドルグループ・幕末塾の一員として歌にダンス、さらにはドラマや映画に出演するなどマルチな活動を行っていた彦摩呂さん。俳優業が活動の多くを占めるなかで、「旅番組や情報番組などの“人と出会うロケ”がしたい」と事務所に掛け合ったことをきっかけにロケ番組に多数出演することとなる。

 旅番組などで数多くのロケを経験するなか、「どのようにすれば食べ物がおいしく見えるのか」を教えてくれる人は当時いなかったそう。そのため、「食べ物を口に入れる前に2秒待つ」「運ばれてきた料理の横に手を添える」など、独自に研究を重ねてきた。

 長い芸能生活のなかで最も苦労したことに、「グルメに関するコメント」を挙げた彦摩呂さん。「ふわふわ」「サクサク」「ジューシー」など、出尽くしたといってもいいほどに数多く存在する表現方法に対し、「自分ならではのオリジナリティーある表現の仕方とは」を長年模索し続けてきたという。

 当時、食べ物をほかのものにたとえることはご法度でもあったため、海鮮丼を「海の宝石箱や〜!」と表現した自身の発言は当然カットされるものかと思っていたが、字幕付きで放送されることに。この経験から、「(食べ物を)なにかにたとえて擬似化しよう。比喩表現をしよう」と決意。

 そのときの心境について、「一瞬の悩みが一瞬のチャンスで救われるときがくる」と振り返った彦麿さん。悩んでいたからこそ舞いこんできたチャンス・ひらめきだったと話し、思い悩むことの大切さを説いた。

 いろいろなことで悩んでいる人々に向けて伝えたいメッセージとして、彦摩呂さんはこのように語った。

「生きにくい世の中になってきているけれど、いまはすごく選択肢が多いと思う。だからこそ、『ここは違うな』と感じたらすぐに環境を変える勇気を持ってほしい。生きて、いまここにいるということはものすごくスペシャルで奇跡みたいなこと。自ら命を落とすということはせず、自分が生きやすい環境を手に入れること、そしてスペシャルな自分を愛してほしい」(彦摩呂さん)

※ラジオ関西『明日への扉〜いのちのラジオ+〜』2024年5月12日放送回より