学校法人「森友学園」の小学校建設計画(大阪府豊中市)をめぐり、国や大阪府、大阪市の補助金をだまし取ったとして詐欺罪などで有罪とされた学園の前理事長(68)と妻(64)の控訴審第2回公判が21日、大阪高裁で開かれ、妻の被告人質問が行われた。妻は府の補助金詐取の認識を改めて否定した。

大阪高裁では6月21日。職権で裁判官による妻への被告人質問が行われた
大阪高裁では6月21日。職権で裁判官による妻への被告人質問が行われた

 一審判決によると、両被告は2011〜2017年、大阪府豊中市の国有地で開校予定だった小学校の建設費を水増しして国の補助金約5600万円を詐取。夫は教員数などを偽り、府市の補助金計約1億2千万円を詐取した。妻は一審で府市の補助金詐取で無罪、国の補助金詐取で有罪とされ全面無罪を訴えている。検察側も控訴。一方、前理事長である夫は国の補助金詐取は無罪で、府と市の補助金詐取は量刑の軽い補助金適正化法違反にとどまると主張している。

前理事長である夫への被告人質問は却下された
前理事長である夫への被告人質問は却下された

 裁判官から府の補助金について質問された妻は「(補助金の)申請はお父さん(夫)がしていて、(自分では)一度も申請したことがない」と述べ、詐欺に関わっている認識はなかったと主張した。自身が作成した申請書は「お父さんが雑務に追われ、日々大変そうなので府に提出する補助金の申請書とは知らなかった」とした。

 
 

また、検察官からの「(2015年ごろ)大阪府職員とのやり取りで行き違いが生じた際、『じゃあ、補助金を返せばいいのか』と詰め寄ったのか」という問いに、妻が間髪を入れず声高に「そんなことはありません」と反論する一幕もあった。検察側は妻による大阪府・市への補助金詐取が無罪となったことに不服、控訴している。

 二審では両被告とも詐欺の認識の有無が焦点となっているが、弁護側が申請した夫への被告人質問は却下、国の補助金詐取に関連した弁護側の証拠申請も大半が却下された。検察側も控訴しており、次回9月6日の第3回公判で検察、弁護側双方が量刑などに関して意見を述べ、結審する見込み。