今年は、東経135度が日本標準時子午線と定められて135年目の年に当たります。

 そんななか、こないだ明石に何気にいましたら……。北の方角から真っ直ぐ、でっかいリュック背負いながら歩いて来て、立ち止まったと思ったら、真上の太陽を拝むようなポージングをする方が前から来るんです。

「何してはるんですか?」って聞くと……、

「京丹後市にあります、最北子午線塔から、一歩一歩、時を刻み感じるように、子午線を歩いて来ましたぁ」

 そう語るのは、子午線のまち明石に生まれ育ち、現在も明石在住の藤本明生さん、56歳。

藤本明生さん

 名前が「明石に生まれる」と書いて「明生」。「名前の通り、明石で生まれた者として、やっぱり東経135度の子午線で時を身体で感じなあかん、それに相応しいのが今年やと思い立ちまして……」。

 9月3日に、京丹後市の最北子午線塔を出発。東経135度をスマホで経度を確認しながら子午線を歩いてきた藤本さんは、途中、山深いところで道に迷ったりすることも……。「そんな場所ですから、人と全然、会いませんし、飲み水や食べ物がなくて生命の危機を感じることもあった」とのこと。

 そんなときは、一緒に旅しているギターで弾き語りをしたりして、「生きるということは、時を刻むこと。生きるということは、時を進めて行くこと」と奮い立たせたりしながら、子午線を南へ南へと進んできたそうです。

 京丹後市を出発し、豊岡市、福知山市、丹波市、西脇市、小野市、三木市、神戸市西区と子午線上を歩いて歩いて……。9月14日、ようやく明石にたどりつくことができました。

 ですが、この「東経135度子午線の歩き旅」は、まだ終わりではないといいます。

 明石から淡路島に渡り、淡路島の子午線上を南に向かって歩くという、藤本さん。しかし、その先は海です……。

 その海上の東経135度を、船で南に真っ直ぐ進んで進んで、予定では今月の27日、日本標準時子午線が通る日本最南端の地で、まるで「天空の城ラピュタの世界」の呼ばれる和歌山の友ヶ島に降り立ち、この旅を締めくくるそうです。

(ラジオ関西『バズろぅ!』ラジオパーソライター・わきたかし)