豊かな自然に恵まれた兵庫県神戸市西区の神出町は、市内でもとりわけ農業が盛んな場所。いま、この地の広大な田畑の真ん中に本社と工場を構え、素材そのもののおいしさを活かしたチップスを生産、販売している会社がある。

「食の調和」をコンセプトに様々な取り組みを行っているのは、その名も「神戸咲く咲くHarmony株式会社」。

 いちご、柿、じゃがいもや須磨のりなど、地元・神戸をはじめ旬の国産果物・野菜を使用している「神戸咲く咲くチップス」は、独自の「油ろ過装置」や真空状態で乾燥させる「真空フライ」によるサクサクとした食感が特徴の、同社の主力商品。オクラ特有の粘りやパイナップルの濃厚な甘酸っぱさはそのまま、それでいて油っぽさがなく軽い口当たりで食べやすい。チップスはスナックとしてそのまま食べることもできるが、食材としても活用度が高く、料理の付け合わせやグラノーラ、ヨーグルトなどに混ぜるのもおすすめだという。また、防災食・保存食としても優れている。

 同社代表取締役社長・鯛かおるさんは「真空フライは乾燥技術でありながら、素材本来のフレッシュな味わいを楽しめることが特徴です。添加物は一切使用せず、また極力油を飛ばしているので、味や香り、栄養価をそのまま保持したヘルシーなチップスになっている」と話す。

神戸咲く咲くHarmony株式会社の野菜チップス

 地元農家とのつながりを大切に、規格外農産物の活用にも力を注ぐ。神戸市西区で学校給食のために作られているじゃがいもやニンジンも、規格外となれば多くが廃棄されてしまうと知り、それらを買い取って「給食野菜チップス」という商品に変身させた。

 鯛さんが目指すのは、農作物の付加価値を高め、神戸の農業を守ること。「農家の皆さんが大切に育てた作物を私たちの加工技術で新たなおいしいものにする。そして消費者の方に届け、喜んでもらいたい」。

神戸咲く咲くHarmony株式会社代表取締役社長の鯛かおるさん(右)と、レポーターの嵐みずえ

 日々新商品の開発に取り組み、季節に合わせた品は発売するたび話題に。毎年好評なのが果物チップスをたっぷり入れた「クリスマスシュトーレン」。今年は、きなこと抹茶を使用した和のシュトーレンがラインナップに加わる。そして、お正月に向けて発売されるのが日本初の「おせちチップス」。北海道産のホタテ、レンコン、里芋を使ったチップスを盛り合わせ、お煮しめ風に。兵庫県香住の豪華なエビや伊達巻のチップスが彩を添え、見た目は本物のおせちそのもの。昨年は予約開始3日で完売となったという。

果物チップスをたっぷり入れた「クリスマスシュトーレン」
「おせちチップス」

 なお、同社では食にまつわるイベントも実施。11月23日には本社・工場に隣接する直営店でパン祭りを行ったほか、12月には須磨大丸や神戸阪急での催事にも出店する予定。

 地元の生産者と手を取り合い、神戸の新しい食文化を発信し続ける『神戸咲く咲くHarmony』。子どもからお年寄りまで、食べる人を笑顔にする「おいしいもの」づくりに、今後も注目したい。(嵐みずえ)

神戸咲く咲くHarmony株式会社の直営店
神戸咲く咲くHarmony株式会社