◆鉄アナ・羽川英樹「行ってきました!」vol.84

 京都ではこの2年間でコロナ禍にもかかわらず、多くのホテルがオープンしています。

 2025年の大阪・関西万博を見据えてか外資系の高級ホテルの進出が目立つ中、プリンスホテルのグループ(株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド)が運営する“瀟洒(しょうしゃ)な大人のためのホテル”が注目を集めています。

 清水坂近くにある「ザ・ホテル青龍 京都清水」は、昭和8年(1933年)築の元京都市立清水小学校の校舎をリノベーションして2020年にオープンしました。

 ホテルは清水寺の下の傾斜地にコの字型に建ち、元小学校校舎の面影をうまく生かして、窓枠や梁などに歴史的価値を継承しています。

 部屋数はわずか48室。平均50平米(平方メートル)の広さを保ち、クラシカルであたたかな雰囲気を漂わせています。部屋の窓からは京都の街並みや清水寺・ホテル庭園などが眺められ、宿泊者ラウンジではスイーツ・ドリンク・カクテルなどが無料でサービスされます。

 またここには宿泊しなくても、ビジターとして楽しめる大人の素敵なスペースがあるんです。イチオシは屋上テラスに設置された「ルーフトップバー&レストラン K36(ケーサーティーシックス) Rooftop」です。

 もともとホテルは高台に建っているのですが、その4階屋上なので360度見渡せるパノラマビューは圧巻。店名は東山36峰からとってあるように、目の前に八坂の塔・霊山観音・東山の山並みが迫ります。また東と南は眼下に市内の町並みが広がり、夕日が落ちるころから、夜風に吹かれながらのナイトシーンはひときわの美しさです。

「K36 Rooftop」の営業は午後2時からスタート。ソフトドリンクやコーヒーなども準備され、大きなパラソルもありますので、直射日光をさえぎることもできます。また20歳以上しか利用できないため、まさに大人のための極上のスペースとなります。(※ただし雨天時は閉店)

 さらに隣接する室内の「メインバー K36 The Bar」は実におしゃれで落ちついたゴージャスさが堪能できます。ここは京都の名店「K6」などを手掛けたトップバーテンダー・西田稔氏がバトラーを務めており、レアなウイスキーやワインも数多く取り揃えています。

 そして本館と庭園をはさんで別棟にあるのがレストラン「ブノワ 京都」。パリで100年以上続く老舗ビストロ「ブノワ」名シェフのアラン・デュカス氏が設立した「デュカス・パリ」が監修し、フランスの伝統的なビストロ料理に旬の味わいを取り入れつつモダンに昇華させたメニューを存分に楽しむことができます。ランチコースが5,500円〜、ディナーコースが7,500円〜(ともに税込み、サービス料別)と価格は少し張りますが、値打ちは充分です。

 また宿泊者の朝食は「restaurant library the hotel seiryu(レストラン ライブラリー ザ・ホテル 青龍)」で。ここは小学校の元講堂をうまく改装し、高い天井は解放感たっぷり。1,100冊もの書籍が置かれたなかで、ゆっくり健康的な朝食を楽しむことができます。

 随所に懐かしさを感じさせる元小学校の跡に、ホテルの気品を加えて見事にリニューアルさせた瀟洒なホテル。7月14日までは「きょうと魅力再発見旅プロジェクト」(府県民割)の対象施設なので、近畿2府4県+福井県+三重県在住ならお得に宿泊することができます。

 今年は祇園祭の宵山や山鉾巡行、大文字の送り火が久しぶりに再開されて活気を取り戻しつつある京都。少し早い大人の夏休みに訪れてみませんか。(羽川英樹)