2014年1月、兵庫県三木市の中学校で、男子生徒が校舎から転落死した事故をめぐり、遺族らが市に計約8千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が11月30日に言い渡され、神戸地裁は教諭の注意義務違反を認め、計約2000万円の支払いを命じた。

 亡くなったのは三木市立緑が丘中学1年の北芝隆晴さん(当時12歳)。北芝さんは2014年1月9日、体育の持久走を終えて体調に異変が生じ、校舎4階の教室に戻った後、転落死した。教室には北芝さん1人しかおらず、転落防止用の柵(高さ約1.2メートル)を乗り越えていた。

 神戸地裁は判決で、事故原因について、北芝さんの血液検査などから、インフルエンザによる発熱で意識障害が生じ、異常行動を起こしたと結論付けた。体育教諭は北芝さんを保健室まで連れて行き、養護教諭へ引き渡すなどの保護が必要だったと指摘し、注意義務を怠ったとした。

 判決を受け、北芝さんの母親は「本当は救えた命だった。学校側の責任が問われたことで、子どもと関わる学校や先生たちの意識が変わることを願いたい」と話した。

 一方、三木市教育委員会は「判決で市の主張が一部認められなかった事実を受け止める。今後の対応については顧問弁護士と相談し検討する」とコメントした。