群馬県板倉町を流れる谷田川で揚舟(あげぶね)の春の運航が4日、始まった。観光客は爽やかな新緑の水辺の風景を楽しみ、ゆったりとしたひとときを過ごしている。6月30日まで。

 群馬の水郷公園(同町岩田)を発着点に、町職員らが務める船頭が竹ざおをこいで、約1.3キロのコースを30分ほどかけて周遊する。さいたま市から家族と訪れた土屋涼香さん(さいたま片柳小4年)は「鳥の鳴き声を聞いたり、魚が泳ぐ姿を見たりできて楽しかった。風も気持ち良かった」と笑顔で話していた。

 揚舟はかつて同町の大水の時の移動手段として使われ、治水事業が完了した現在は町内に数えるほどしか残っていないという。文化継承や魅力発信を目的に2002年から町がイベントとしてこの時期と秋(9、10月)に実施している。

 春の運航は週末と祝日の午前9時〜午後3時の1時間おきに、計7便を予定している。料金は中学生以上千円、小学生以下500円。天候や河川状況により運休する場合がある。問い合わせは町産業振興課(☎0276-82-1111)へ。