男性は女性とくらべて、あまりオープンに婚活しない傾向があります。婚活中の男性たちはいったい何を考え、どんな活動をしているのか――。今回は実録シリーズ「『婚活してる男性』ってどんな人?」から、過去の人気記事を再録します(初公開2018年4月23日、情報は掲載当時のものです)。
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世の中には、さまざまな希望を持って男女ともに婚活にいそしむ人々がいる一方で、完全に“自分のことしか考えていない”身勝手すぎる理由で婚活を続けている男性もいます。
北関東在住の横溝淳一さん(仮名/36歳/銀行員)は、家賃のかからない実家暮らしで、車も2台持ち。給料のほとんどを趣味や自分のためだけに遣えるという、かなり悠々自適な生活を続けてきました。いわば、超自由な独身貴族です。
なにか恨みでも?女性への偏見のカタマリ
経済的にも時間も、家事や育児に追われる同年代の友人の話を聞くたび、平然と「結婚は男の墓場」「一生嫁や子どもに縛られるより、自分の人生を自由気ままに楽しみたい」と言ってのけるようなかなりの強者です。さらに、休日は何時間もネットサーフィンをするのが趣味で、その影響か女性に対してもかなりの偏見を持っているようです。
「結婚したら男はATM代わりにされる」「女性は寄生できる男なら誰でもいいと思ってる」など、痛いくらいこじらせた女性のイメージを持っていました。
思わず脳天にチョップを喰らわせたくもなりますが、これほどまでに女性や結婚に対して悪いイメージを持っているにもかかわらず、35歳を過ぎたあたりから急に結婚を意識し始めたとか……。
「今は結婚したいんですよ。切実に」と語る横溝さん。
一体彼にどんな心境の変化があったのでしょう。
すべては自分のため!短期間だけ結婚したい自己中男
実際に本人に「なぜ急に心境の変化があったのか」とたずねたところ、斜め上すぎる答えが返ってきました。「結婚したいのは本当ですよ。でもね、ぶっちゃけ“数か月”でいい」
実は社内の昇進や世間体などを考えると、「いつまでも独身でいる男」はあまりいい目では見られないそうです。そのためにも、結婚をしたいと。……もうどこまで自分勝手なのかという印象ですが、さらに彼は上をいきます。

一応自分なりに、貴重な休日を使って婚活イベントやパーティー、結婚相談所にも行ってみたんですが、素人の女性と恋愛する気はないんですよね。また、ゆっくり時間をかけて関係性を築いたり、相性を確かめ合う時間もかけたくない。そんなの、時間がもったいないじゃないですか」
なんでも、「僕の希望としては、コストを最小限に抑えて目的を達成させるために、サクッと半年くらいで別居、離婚ができたらベスト」とか。
あえて「バツ」をつけたい理由も超ゲス!
「一番手っ取り早くて、自分の今の快適な生活を崩さないで済む方法は、さっさと“バツ”を付けることだと思うんです。そうすれば、上司から結婚のことでうるさく言われませんし、社内や世間的にも一人前の男として見てもらえるはず。バツがあるだけで、『なにか理由があって、結婚できないダメな男』というレッテルを貼られないで済むじゃないですか。世間的にも言い訳ができるようにせめて半年くらいはガマンして、頑張って既婚者を演じるつもりです(笑)」

「サクッとバツが欲しいのに、養育費など余計なコストがかかる要素はなるべく排除したい」のだとか。“要素”って……、おいオッサン。
婚活(?)を始めた当初は、友人の紹介などで女性との出会いも多かったらしいですが、徐々に周囲もどん引きするくらいのゲスさが明るみになって、今では一切紹介すらしてもらえないのだとか。
ここまで“超自己中な訳アリ婚活男性”はかなり稀なケース。ですが、婚活に励む女性の皆さんは相手のスペックだけに惑わされず、たとえ時間に追われていても、相手の人となりを知るための時間はせめて確保したいところです……!
―「婚活してる男性」ってどんな人? ―
<TEXT/赤山ひかる イラスト/三原すばる>
【赤山ひかる】
奇想天外な体験談、業界の裏話や、社会問題などを取材する女性ライター。週刊誌やWebサイトに寄稿している。元芸能・張り込み班。これまでの累計取材人数は1万人を超える。無類の猫好き。