写真はイメージです(以下、同じです)年末年始は、忘年会や新年会などが近年と比べて多く開催されていた印象。

久しぶりに会って昔話に花が咲くなど楽しい反面、やけぼっくいに火がついて大変なことになってしまうこともあるようです。

加藤佳乃さん(仮名・35歳)は、大学のサークル時代の友人から久しぶりに連絡を受け、忘年会に招かれたそう。卒業以来、あまり連絡を取っていませんでしたが、懐かしさから参加することにしました。

久しぶりの同窓会に華やぐ心

京都の大学に進学し、一人暮らしをしていた加藤さん。

京都は大学が多いわりに地元住民が少なく、一人暮らしの学生が多い街。周りも関東、関西や九州から出てきて下宿をしている人が多く、いろんな先輩や友人の家を行ったり来たりして楽しい学生生活を送ったそうです。

「忘年会には、大学時代に騒いだ楽しいサークル仲間が集まっていました。懐かしい顔ぶれに久しぶりに昔話で笑ったり、近況を報告し合ったり。その中には、『N先輩』も参加していました」

N先輩とは、大学時代に告白されたことがある先輩。

当時、仲良くしていたグループの1人として、よく先輩の家に集まり飲み会などをしており、とても面白くて、優しい人だったと言います。

大学時代のある事件

そんなN先輩は、大学時代、酔った勢いで加藤さんに告白したことが。

周りの先輩もN先輩の恋を応援していたため、その場では返答できなかったそうです。

「一緒にいて楽しい人でしたが、わたしには他に好きな人がいました。彼は同じサークルにいたものの、しばらくしてやめてしまった人。その後も、ときどき会って、なんとなく付き合うようになっていました。N先輩が私を好きなことは周りの先輩も知っていて、はやし立てるので、わたしは彼がいることを言い出せずにいて困っていたんですよね」

返答に困った加藤さんは、その後N先輩と仲の良い先輩に相談することに。

実は彼氏がいることを伝えて、どうすべきか相談。傷は浅いうちの方がいいと、彼氏がいることをN先輩にも伝えることにしました。

「彼がいると伝えたとき、N先輩は大号泣。その後何度かサークルのイベント時にも、号泣しながら『好きだ』と言われてしまっていて、徐々に先輩のグループと疎遠になっていたんです」



15年来の再会を果たした先輩の態度は

電車内で邪魔にならない場所はどこ?あれから15年近く経ち、もうほとぼりも冷めたであろうと参加した飲み会でのN先輩は「おう、久しぶり」と明るく接してくれたそう。

その態度に、加藤さんはほっとしたと言います。

ですが、お酒が進むにつれて、徐々に酔っぱらったN先輩が「今、彼氏いるの?」などと聞いてきたそう。

そうこうするうちにお開きになった飲み会。帰りの電車の方向がN先輩と2人きりになってしまった加藤さん。まずいなと思っていましたが「ちょっと話したい」と言って駅で引き留めに遭ってしまいます。

15年の時を超え、デジャブ…

「酔ったN先輩は『やっぱり忘れられない…』と駅の構内で泣き始めてしまいました。もうずっと前のことですし、懐かしい笑い話で済むと思っていたので、驚きました。なんとか話を聞いてなだめようとしましたが、なかなか帰らせてくれません」

酔いもあってか、どんどんエスカレートして泣き崩れるN先輩。

忘年会シーズンで夜が更けるにつれて駅には人がたくさん。通りすがりの人が珍しそうに見て行きます。

「駅の構内といっても外の風が直接吹き込むので、極寒でした。もう会いたくないし、ここで納得してもらって別れないと後から何かあっても嫌だなと思い、必死でした。

N先輩には申し訳ないですが、今は別の彼がいて、その人と婚約していると嘘をついてやっと帰らせてもらえました。正直、最後の方は鬼気迫る表情でちょっと怖かったんです」

婚約と聞いても「考え直してほしい」と言って迫っていたそうですが、「わたしの幸せを考えてほしい」と言うと少し冷静になり、しぶしぶ承諾したN先輩。終電ギリギリに電車に滑り込んだ加藤さんは、それはもうグッタリしてしまったと言います。

「昔のことだからと軽く見ていたわたしがいけなかったのかなと反省しました。お開きになった後のことは、わたしと先輩以外誰も知りませんが、もうごめんです。残念ですが、サークルの飲み会には誘われても二度と行かないでしょうね」

楽しいはずの同窓会にも、思わぬ落とし穴が潜んでいる可能性も。昔のことだからと、軽んじず、参加は慎重に決めても良いかもしれませんね。

<文/塩辛いか乃>

【塩辛いか乃】
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako