今季躍進のザウバー、バスール代表「大切なのは”挑戦”する気持ちを忘れないこと」

今季躍進のザウバー、バスール代表「大切なのは”挑戦”する気持ちを忘れないこと」

 今季躍進を見せるザウバー。ここ数年、厳しいシーズンを過ごしてきたザウバーは、今季も開幕直後こそ苦戦を強いられたものの、中盤戦以降はめきめきと調子を上げ、今では予選Q3進出の常連になりつつある。

 そのザウバーを率いるのは、フレデリック・バスールである。かつてルノーでチーム代表を務めていたバスールだが、昨年7月にザウバーに加入。躍進の一翼を担う。

「F1といっても他のモータースポーツと変わるところはない。組織が大きいこと、優れたエンジニアがいること、最高のドライバーが揃っていることはF1の特徴だが、だからといって他のモータースポーツとやってることは基本的に同じだ。大切なのは挑戦をする気持ちを忘れないことだ」

 F1に臨む姿勢について、バスール代表はそう答えた。ただ、ルノーに在籍していた時は、メーカー直系のチームであったために苦労したという。その反面、独立系チームであるザウバーでは、ノビノビと仕事できているようだ。

「ザウバーに来て、ルノーにいた頃とは違った意味でやる気を感じている。チームのスピリットは高いし、全員モチベーションは高いので、充実した時間を過ごしている。F3やF2チームと同じようなやる気を感じている。レースに行くチームだけでなく、ファクトリーの全員が同じ気持ちでレースに対してやる気を持ってくれていることで、その点では私は満足している」

「ルノーにいたときはワークス・チームの人間としての立場で仕事をしていたが、いまひとつフレキシブルではなかった。ザウバーはフェラーリのエンジンを使用してはいるが、マニュファクチャラー・チームではないので、自由度はより高い。ザウバーはルノーに比べると小さなチームだが、その強みを活かすことが出来る。決定の速さ、フレキシブルであること、方向転換の速さなどだ。大きなバックアップはないが、自由であることはこの上ない強みだ」

「ルノーを離れたのは意見が合わなかっただけだ。同じ目的に向かっているのにノートの違うページを開いていた。F1を成功させるには完全にコミットしなくてはいけないが、ルノーではそれをやらせてもらわなかった。とにかく意見の衝突が多く、仕事を楽しむことが出来なかった。楽しめない仕事は辞めた方がいい。同じ考えで働けないならその会社から出て行くのが良策だ」

 本来ならば、今季のザウバーは、ホンダのパワーユニットを使うはずだった。しかしバスールが代表に就任した直後にこの契約を破棄。フェラーリのパワーユニットを使うことを決めた。

「私がザウバーに加入した時には、チームはホンダと話をしていた。2017年のことだ。しかし、1週間でホンダとはやらないことを決めた。エンジンのパフォーマンス不足も理由のひとつだが、最大の理由はギヤボックスだ。我々はその当時、マクラーレンのギヤボッタスを使うことになっていた。しかしホンダは2017年限りでマクラーレンと別れる可能性があり、18年にはマクラーレンのギヤボッタスは使えない可能性があった。そうなると我々は難しい状況になる。それでホンダの話を断った」

 ホンダとの契約を破棄したバスールは、フェラーリのパワーユニットを手に入れることができた。そして同時にアルファロメオとの契約も結んだ。

「ホンダとの話が立ち消えてすぐにフェラーリと話し、再びそのエンジンを使う事になった。エンジンに関してはフェラーリからの供給だが、同時にアルファロメオとコマーシャル契約を結んで支援を得られることになった。フェラーリもアルファロメオもFCA(フィアット・クライスラー・アルファロメオ)グループの傘下にあるが、実はフェラーリはFCAグループとは別株式(連結ではない)になっており、実質的には別の会社ということだ。だから、フェラーリ・エンジンを使っているからアルファロメオが着いたとか、アルファロメオが着いているからフェラーリ・エンジンに決まったということではない。ただ、アルファロメオから技術的な支援ももらっている」

 さらにバスール代表は、現在のザウバーは、フェラーリの”Bチーム”的な存在ではないと語る。

「ザウバーに加入して1年が経つが、地道な仕事をしてきたおかげでチームの力は向上してきた。チームが強くなるのに近道はない。全ての部署を効率的に働けるように変えることはもちろん、レースの作戦を精査するのは勿論、スポンサー、パートナーとの関係など全ての面でことがスムーズに動くようにする。それがチームを好成績に結びつける」

「ハッキリさせておきたいのは、エンジン供給を受けていても、ザウバーはフェラーリのアンテナチームという位置付けではない。フェラーリとの契約はエンジンとギヤボックスの供給だけ。フェラーリにとれば第2チームがあるということはデータの収集などで大いに助かるはずで、その点では我々は少しは協力していると言えるかもしれない。もちろんフェラーリからの情報も重要で、我々が強いチームになるにはそれが必要だ」

 来季のザウバーのドライバーラインアップは、完全に一新されることになる。今季躍進の立役者ともなったシャルル・ルクレールは来季フェラーリに抜擢され、代わりにキミ・ライコネンがフェラーリからやってくるのだ。

「ドライバーに関しては、シャルル・ルクレールが来年はフェラーリに行くが、彼ならフェラーリでも十分通用すると思う。彼を育て上げたとまでは言わないが、彼がここまで成長してくれたことは我々も嬉しい。彼がいなくなるが代わりにやってくるキミ・ライコネンに関しては説明は不要だろう。彼がザウバーに帰ってきてくれることでチームが今以上に戦闘力を増すことに期待している」


関連記事

motorsport.com 日本版の他の記事もみる
主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

スポーツ アクセスランキング

ランキングの続きを見る

スポーツ 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る

記事検索