F1、”人工知能シミュレーター”を独自作成。グリッド形式変更などの改革に向けてデータ収集

F1、”人工知能シミュレーター”を独自作成。グリッド形式変更などの改革に向けてデータ収集

 F1はレースを面白くするために、スタート前にマシンをどのようにグリッドに並べるのがベストなのかなどを調査する目的で、独自でシミュレーターを作成したようだ。

 かつてウイリアムズでチーフテクニカルオフィサーを務めていたパット・シモンズは現在、レースのクオリティを向上させる方法を模索する、いくつかのプロジェクトのリーダーとしてF1に貢献している。

 その一環としてシモンズは昨年、現在2列に並んでいるスターティンググリッドを変更することを考えており、その評価を仮想空間で行うことを目標としていると語っていた。

 当初はeスポーツを使って検討を行う予定だったが、シモンズはアプローチが変わったことをオートスポート・インターナショナルで明かした。

「我々は証拠に基づいて決断を下したい」とシモンズは話した。

「長年にわたり、我々は前後8メートル間隔で、互い違いにグリッドを並べてきた」

「もしマシンの間隔を狭くし、サイド・バイ・サイドに並べたらどうなるのだろうかと我々は自問自答してきた。かつてのように3、4台が並ぶのではなくとも、2台が横並びになったらどうかとね」

「物理的な問題として、ただ単にそれをやれば答えは簡単だ。マシンの距離が近い状態でスタートし、同じような割合で加速していけば、マシンの距離が近いまま1コーナーに近づいていく」

「我々が知りたいのはそんなことではない。実際に起こることが知りたいのだ。だから我々は人工知能を使ったシミュレーションを作成した。しかしそこに、人間が介在することもできる」

 F1は、公式テレビゲームを使ってeスポーツのプラットフォームを構築してきた。以前はシモンズもeスポーツを活用し、ルール変更の影響を調べることに前向きだった。しかし今は、公式ゲームを使ってグリッド形式の変更やリバースグリッド導入の影響を検討するのは、有効ではないと考えられているようだ。

 それは、ゲームでは実際の状況を厳密には反映できないためだ。例えば、公式ゲーム『F1 2018』ではゲーム体験をより良いものとするため、前を走るマシンが生み出す乱気流の影響が減らされている。

 現在F1が検討しているのは、人工知能によって制御された19台のマシンと人間が操作する1台のマシンによる2周のレースを50回行うことによって、導入を検討している変更のシミュレーションを行うという手法だ。

「そうすることで、すべてのマシンのポジションを分析することができる。だからスターティンググリッドを変更した時に『アクシデントが3%増えたものの、オーバーテイクが5%、サイド・バイ・サイドのバトルが20%増えた』と言った評価ができる」とシモンズは説明した。

 こうした手法を導入し、変更の影響を調べる背景には、2016年の嫌な思い出がある。この年は、エリミネーション(途中脱落)方式の予選ルールが導入されたが、セッション終盤に走行するマシンがいなくなることなどから、世界中から批判が殺到。第3戦から従来のフォーマットに戻された。

「我々はそうした良くない過去から脱却し、はるかに科学的な手法で取り組んでいきたい」とシモンズは話した。


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