2020シーズンの残り3戦となったスーパーGT。#36 au TOM’S GR Supraのサッシャ・フェネストラズは、この終盤戦でさらにレベルアップを図らないとチャンピオン争いに生き残るのは難しいと考えているようだ。

 今季GT500クラスにステップアップし、関口雄飛とともに#36 au TOM’S GR Supraを駆るフェネストラズ。開幕3戦連続で表彰台を獲得するという幸先の良いスタートを切ったのだが、第4戦もてぎ、第5戦富士ともにポイントを稼ぐことができず、ランキング4位に下がることとなった。

 さらにスーパーフォーミュラでも2戦続けて1周目でのリタイアが続いているだけに、スーパーGT第6戦鈴鹿を前にサーキット入りしたフェネストラズは、ここで何としても良くない流れを断ち切りたいという想いが強い様子だった。

「もちろん第4戦と第5戦はポイントを獲得できなかったし、個人的にはスーパーフォーミュラでも2戦連続で好結果を残せていない。とにかく、今まで以上に良い仕事をしなければいけない。特に今週末においては少しでも多いポイントを稼がないとチャンピオン争いが難しくなる。そのためには、僕たち自身がもっと改善しなければならないと思っている」

「今回もそうだし、ウエイトが軽くなる残り2戦は、さらに頑張らなければならない。多分37号車(KeePer TOM'S GR Supra)はかなり重いウエイトを積んでいるけど、僕たちより速いだろう。そういう意味で僕たちはもっと努力が必要だ。チャンピオン争いに生き残るためには、今回を含め残り3大会はとても重要になる」

 そう語ったフェネストラズ。ポイントを獲得できなかった2戦とも、決してパフォーマンス的に劣っていたわけではないが、不運な接触やミスなど“わずかな歯車の狂い”がきっかけとなり苦戦を強いられた。ひとつのミスも許されないGT500クラスのシビアさを、改めて痛感している様子だった。

「中盤の2戦は本当に難しいものだった。第4戦のもてぎでは37号車との接触がなければ、ある程度のポイントは稼げていたと思うし、第5戦の富士では(関口)雄飛のブレーキロックアップがなければ、同じようにポイントを獲得できていただろう。もちろん、これらは“タラレバの話”で、今こうして言うのは簡単なことだ」

「スーパーGTはウエイトハンデがあるから、他のレースと比べると戦い方が変わってくるけど、それでも、わずかなミスも許されないし、最低でも1ポイントでも2ポイントでも拾い集める必要がある。それを今季の僕たちは全てのレースで達成できていない。だからこそ、残り3大会は頑張らなければならない」

 フェネストラズは昨年から日本のレースに本格参戦しているが、常にファンに対して笑顔で接している姿が印象的で、有観客でのレースが再開された第5戦富士のドライバーアピアランスでも「ファンの皆さん おかえりなさい」というメッセージを掲げていた。

 コロナ禍の影響で、まだ完全にとはいかない状況ではあるが、ファンがスタンドに帰ってきたことを嬉しく思っているというフェネストラズ。GT500ルーキーイヤーでのチャンピオン獲得に気持ちを新たにしていた。

「ファンが持ってきてくれたことは本当に嬉しい。もちろん、まだ制限されている状態で100%には戻っていないけど、無観客よりはずっと良い。僕にとってはプロのドライバーになって最初のシーズンではあるけど、多くのファンに応援してもらっているのは本当に嬉しいことだ。できれば、残りの3大会でファンの皆さんに最高の結果を届けたいと思っている」

「もちろん、僕にとっては初めてのGT500シーズンとなるから、どれくらい残り3大会が重要になるのかを経験していないから、わからない部分はあるけど、雄飛と話をしたら、今の僕たちの状況を考えると、ここからの3大会はとても重要になると言っていた。だから、僕も頑張らなければならない」