F1第12戦ポルトガルGPのFP2序盤30分間を使って、ピレリが2021年に向けて開発したプロトタイプのタイヤを使ったテストが行なわれた。

 各チームにはマーキングの施されていないタイヤが3セット供給された。走行プランはピレリが決めており、”ロングラン担当”のドライバーは1セットのタイヤで17周を走行。”ショートラン担当”のドライバーは2セットのタイヤを9周ずつ走行するよう指示されたようだ。

 ルノーの場合、ダニエル・リカルドがショートラン担当のドライバーだったが、チームはふたつのタイヤセットの左フロントタイヤを誤って入れ替えてしまったという。このミスはFIAのシステムに記録され、スチュワードに報告された。

 通常ならこのミスはペナルティ対象であり、ルノーもミスを認めたものの、使用していたのがテスト用のタイヤだったということもあり、スチュワードはルノーに対してペナルティなどの処罰は下さなかった。

「チームは仕様の異なるセットの左フロントタイヤを使用したことを認めたが、問題のセットは開発用タイヤであり、チームにとって競技上の利益は何らなかった」と、スチュワードは報告している。

 このミスにより、チームもピレリも来年のタイヤについて有意義な情報を得られなかったという点はマイナス要素だろう。ピレリは今回のテストに数種類のタイヤを持ち込んでおり、ショートラン担当のドライバーはタイヤの比較テストを行なう予定だったからだ。

 ピレリのカーレーシング責任者であるマリオ・イゾラは、開発用タイヤは色分けされていなかったため、ミスしやすかっただろうと認めた。

「残念ながら、彼らはミスをしてしまったので、あまり役立たなかった」

 イゾラはそうmotorsport.comに語った。

「ルノーが使用していたタイヤの仕様を知っているから、その2セットを分析から除外しなければならないんだ」

「プロトタイプのタイヤはサイドにラベルがない黒いタイヤだから、そういうこともあるんだ。レース用タイヤは明らかに色が違う。3本のタイヤが白で、1本が黄色だとすぐに分かるだろう」

「プロトタイプのタイヤは、サイドウォールにセット番号が書かれているだけだった。ふたつのセットが混ざってしまったことで、結論を出すのが難しいのは言うまでもないが、それは仕方ないことだ」