ザウバーF1チームは、2010年からフェラーリのカスタマーチームとなり、2019年にはフェラーリとの関係を強化。フェラーリの姉妹ブランドであるアルファロメオの名前を冠して、F1を戦っている。

 ただ、ザウバーとフェラーリの既存の契約は2021年末に期限切れを迎えるため、ザウバーがフェラーリとの関係を断ち、ルノーの顧客チームになるのではないかと噂されていたが、最終的には現在の契約を延長することになったようだ。

 2021年からアルピーヌへとF1チームをリブランドするルノーは、マクラーレンがパワーユニット(PU)をメルセデスへとスイッチした関係でカスタマーチームがいなくなってしまった。そのため将来的に新たなパートナーチームとの提携に興味を持っており、ザウバーがその候補だと見られていた。

 だがmotorsport.comの調べによると、ザウバーはフェラーリと2022年から2025年までの新たなPU供給契約を結ぶことで合意したようだ。

 契約の締結はまだだが、すでにパートナーシップの継続に向けた計画が立てられているという。ザウバーの2022年型マシンのシャシー設計は、フェラーリのPUとギヤボックスの寸法を考慮して開始されており、契約の延長を示唆している。

 アルファロメオF1チームの代表であるフレデリック・バスールは、2016年に短期間在籍していたルノーと良好な関係を維持しているが、ザウバーの株主はフェラーリとの連携を続けることで安定性を求めているようだ。

 これにより、フェラーリはワークスチームに加えてハースとアルファロメオというふたつのカスタマーチームを維持する形に。フェラーリのF1グリッドにおける”政治力”は保たれるだろう。

 アルファロメオは2019年からフェラーリのドライバーであるアントニオ・ジョビナッツィを起用しているが、ハースは今年フェラーリ育成ドライバーであるミック・シューマッハーにF1デビューのシートを与えており、フェラーリとの関係はさらに深まると予想されている。

 チームが2021年以降もアルファロメオの名でレースを続けるかどうかはまだ明らかにされていない。だがアルファロメオの親会社であるFCA(他にフィアットやクライスラーなどを傘下に抱える企業)とグループPSA(プジョーやシトロエンなどを保有)が1月16日に合併し、世界4位の自動車メーカーであるステランティスが誕生したことで、この件に関して新たな話し合いが行なわれると予想されている。

「金銭的な面についてはあまり話したくないが、確かにそれもF1の一部であることは間違いない」

 そうバスールはmotorsport.comに語った。

「チームにモチベーションを与え、余裕のある採用活動を行ない、会社を発展させていくためには必要なことなのだ」

「アルファロメオが我々との契約を延長し、パートナーシップを発展させたいと考えているという事実は、間違いなく素晴らしいことだ」

「しかし、それは単なるご褒美ではなく、我々にとっての次のステップなんだ。我々は今、市販車の面で多くのコラボレーションをしている。会社にとって良いパートナーシップだと思う」