アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーは、F1第6戦アゼルバイジャンGPの予選で自己最高の4番手を獲得し、チームメイトでルーキーの角田裕毅も自己最高の8番手タイムをマークした。アルファタウリとして力強い予選結果を残したが、ガスリーはその要因について「答えはなまだい」と語った。

 ガスリーは、金曜日のフリー走行1回目で6番手、フリー走行2回目では5番手タイムをマークした。土曜日のフリー走行3回目ではトップでセッションを終え、予選へ挑んだ。予選ではポールポジション争いに加わり、決勝レースの2列目4番グリッドを獲得した。

 ガスリーより前でレースをスタートするのは、シャルル・ルクレール(フェラーリ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)といった”ビッグネーム”3名のみということになる。

 驚くべきは、ガスリーと3番手フェルスタッペンとの差が0.002秒、7度のF1世界チャンピオンである2番手ハミルトンからは0.115秒落ちという点だ。

 6戦目を迎えた今シーズン、ガスリーが予選で6番手以内に入るのはこれで4度目となったが、上位陣と比べても、1周約6kmに及ぶバクー市街地コースでのペースには目を見張るものがある。

「正直言って、今日は本当に信じられないよ」とmotorsport.comの取材に対して答えた。

「というか、フリー走行3回目でのトップも、何が要因なのかよく分かっていなかった。僕はただプッシュして、週末を通じてやるべきことをし、マシンに自分を合わせこんだだけだ。このサーキットではとても上手く機能してくれたみたいだ」

「予選でも同じだ。最後は、メルセデスやフェラーリ、レッドブルとポールポジションを争えていたと思う。セクター2まではポール争いに残れていたけれど、シャルルがトウ(スリップストリーム)を使えていたこともあって、最後のストレートで少し負けてしまった」

「とは言え、チーム全体としてはただただ素晴らしいパフォーマンスだった。あんなもの(ポール)を狙えるポジションにいただなんて、このチームでは滅多にないことだ。僕ら全員の仕事ぶりと良い勢いをしっかりと見せられた」

 ガスリーは週末を通じて自信をつけていると語る。

「セッションごと、ラップごとに積み重ね、常に限界を押し広げていくようにしていた。クリーンに保ちながらね。ターン15では少しブレーキングで少し問題を抱えていたけれど、最終的に予選Q3ではなんとかまとめることができた。マックスから1000分の数秒落ちだったと思うけど、トップ3に入れたら良かったな」

「ある時点では『よし、チャンスはあるし、1列目のハミルトンまでコンマ1秒だ』と考えていた」

「モナコでは素晴らしく、ここに来てもパフォーマンスを保てており、トリッキーな予選でも結果を残せた。だから僕らの仕事にはとても満足している」

 モナコでは決勝6位と好調だったものの、シーズン序盤から低速コーナーで苦戦していただけに、ガスリーにとってアゼルバイジャンでのペースは驚くべきものだった。この週末の速さは何に由来するものなのかと聞かれたが、彼は説明出来なかった。

「チームも僕も、それが分かっていれば、毎週末あのポジションで僕らを見ることが出来るだろうね。正直なところ、現時点では答えは出ていない。唯一言えることは、市街地コースで低速コーナーの多いモナコが、僕らが一番強い週末だった。ただ、そこはかなりセットアップが異なる」

「そして(路面が)デコボコで低速コーナーが多いバクーに僕らはいる。つまり、普段よりもまたセットアップがかなり異なる。今年の始め、低速域は僕らの得意とする所ではなかったから、分析して理解すべきところがあるはずだ」

「ここでは中速、高速コーナーがないので、そこら辺を注視する必要はない。マシンは機能しているみたいだから、現時点で答えはないね。でも明らかに、理解するためには、いくつか宿題をこなさなければならない」

 興味深いことに、ガスリーとアルファタウリはライバル勢と異なるタイヤ戦略を採り、決勝レースを見据えハードタイヤを2セット残している。つまり、セーフティーカー出動の状況によっては、ソフト・ハード・ハードの2ストップ戦略を採ることも可能だ。

「予選でソフトタイヤを1セット犠牲にすることになったけど、2セットのハードタイヤを残しておくという選択肢をとれてとても嬉しい。(ソフトタイヤを)5セット持っていた他のドライバーと比べ、僕には4セットしかなかった」

「僕らにとってそれが少しトリッキーになるとは分かっていたけど、結果として戦略に少しの柔軟性を与えることになった」

「僕らは何かを巡って争っている訳でも、タイトル争いをしている訳でもない。僕も何かを求めて争ってはいない。ただ、マシンが上手く機能した週末は、それを利用して、最高の結果を得られることを願うんだ」

「まずはフィニッシュしなければならない。もちろん色々なことが起こるだろうけど、それと同時に、僕らはアグレッシブに攻め、全力を尽くす必要がある」