F1の予選はレースでの優勝を狙うに向けて重要なものであるが、その予選中のドライバーの振る舞いについてレッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスが不満をぶちまけている。

 ペレスが不満を抱いているのは、明文化されていない予選中の“紳士協定”の遵守についてだ。

 予選では各ドライバーがアタックの順番待ちをする際に、コース上でオーバーテイクして割り込むことをしないという紳士協定が存在する。しかし今シーズンはこの点で何度か問題が発生してきた。

 前戦アゼルバイジャンGPでも予選時のコース上での追い抜きが見られ、多くのドライバーがトウ(スリップストリーム)を得られる良いコースポジションを得ようとしていた。

 赤旗終了の影響もあったが、ペレスはこのアゼルバイジャンGPを予選6番手で終了。彼は紳士協定破りをするドライバーの存在も、この結果の一因であるという考えを示した。

「基本的には僕ら全員が同時にギャップを作っていたのに、他のドライバーがオーバーテイクをしたりして、紳士協定が尊重されていなかった」と、ペレスは言う。

「そのことでより難しい状況となった。僕らは大事な時にラップを纏められなかった。単純なことだ」

「紳士協定をリスペクトできるドライバーもいるけど、全員じゃないんだ」

 ペレスの言うように、こうした取り決めは紳士協定であり、予選時のラップに関して公式なルールは存在しない。ペレスもドライバーの行動を取り締まることは非常に難しいだろうと認めつつも、次戦フランスGPのブリーフィングで話し合う価値があると主張した。

「終盤に向かって追い抜きがされてしまうと、そこで混乱が発生し始める。ポジションを維持してギャップを空けるべきだとみんな分かっているはずだ」

「まるで渋滞のようだよ。ここ数年でどんどん悪くなってきている」

「F1ドライバーとして話し合うべき事柄かもしれないし、分別をもつべきことだ。特に予選のときはね。その行為によって他のドライバーに迷惑をかける可能性について認識して敬意を払うべきだ」

「間違いなく皆がこのことをどう感じているのか、話し合う価値のあることだ」

「尊重してくれていて、信頼できるドライバーもいる。だけど中には信頼できない、尊重してくれないドライバーもいるんだ」

「だからこの話をもう一度議題として取り上げて、それが実現すべきことと感じるのか、皆で話し合うのが良いんじゃないかと思う」

 今季F1デビューのニキータ・マゼピン(ハース)は、予選の紳士協定破りで批判を浴びたドライバーのひとりだ。開幕戦バーレーンから何度も他のドライバーを追い越していく姿に批判が寄せられた。

 マゼピンは紳士協定が機能していないと語っており、アゼルバイジャンGPで同様の行為が行なわれていたことも考えると話し合う事が必要だと認めている。

「僕にとって状況は極めて明確だ」と、マゼピン。

「話し合いをするなら、僕のことを批判した人全員に接触して、(バクーで)同じようにやっていたドライバーを批判するようにお願いしたいね。ルールはルールというなら、それは全ドライバーに適用されるべきだ」

「ルイス(ハミルトン/メルセデス)やチェコ(ペレス)のようなこのスポーツのトップ層がそうするのを見た。でも、ここでそのことはあまり取り上げられていない様に思える」

「別に恨んじゃいない。でもF1でどの道に進みたいのか、それを選ぼうとは言いたいね」