レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、第5戦モナコGPを制し、キャリアで初めてF1のドライバーズランキングをリードしている。しかし、メルセデス勢の巻き返しが予測される次戦フランスGP以降のレースでは、兜の緒を締めて臨むと、タイトル獲得への意欲を露わにした。

 バクー市街地サーキットで開催された第6戦アゼルバイジャンGPでは、前戦モナコGPでランキング首位に立ったフェルスタッペンと、7度のF1世界王者ルイス・ハミルトン(メルセデス)とのタイトル争いの行方がひとつの焦点だったと言えよう。

 決勝レースでは、フェルスタッペンはハミルトンを交わし、終盤までレースをリードしたが、残り5周というところでタイヤがバーストし、リタイアを喫した。フェルスタッペンは、「しょうがないことだ」とレースを振り返り、同GPを制した僚友のセルジオ・ペレスが上位争いに加わることを歓迎している。

「もちろん勝てたら良かったし、バクーでは勝利まで一直線に進んでいた」とフェルスタッペンはチームのリリースにコメントを寄せた。

「でも、それ(終盤のリタイア)もレースだ。こういうことも起きるものだ。時には僕らの手に負えないこともあるから、とにかく前へ進み続けるだけだ」

「僕らはまだチャンピオンシップをリードしている。もちろんより多くのポイントでリードしたかったけど、しょうがないことだ」

「2台共に、チャンピオンシップ上位で戦えて、ポイントを稼げているのは素晴らしいことだ。バクーはその良い例だったし、あるべき姿だった。チェコ(編注:ペレスの愛称)が、メルセデスとのコンストラクターズランキングで差を広げてくれたことや、彼がドライバーズランキングで3番手に上ってきたことも素晴らしい」

 第6戦を終え、フェルスタッペンとハミルトンのポイント差は4点。次戦フランスGP以降の結果次第では簡単に覆る。伝統的にコーナリングマシンを作ってきたレッドブルは、長いストレート区間と低速区間を組み合わせたポール・リカール・サーキットでのリードラップ経験が一度もない。しかしホンダとしては、1980年代後半のウイリアムズ・ホンダやマクラーレン・ホンダ時代にポールリカールで活躍。メルセデスを始め、どのパワーユニットメーカーよりも3倍以上多いリードラップ記録を持っているなど、験の良いサーキットと言える。

 フェルスタッペンは、ドライバーズ・コンストラクターズランキング双方で現在首位に立っていることには満足しているものの、12月の最終戦アブダビGPまで気を抜くつもりはないと語った。

「僕は良い感じだけど、“普通の”サーキットではメルセデスは間違いなくとても強いだろうから、このままプッシュし、最後の最後まで改善を続ける必要がある。決して十分ではないからね」

「ここまでのシーズンはとっても良いけど、ここから先もまだまだレースがあることを胸に留めておく必要がある。ここまで僕らが成し遂げた結果や僕らがチャンピオンシップをリードしていることには満足しているが、リードを保ってアブダビを後にしなければならない。それが全てさ」