F1第6戦アゼルバイジャンGPで発生したタイヤトラブルを受けて、FIAは第7戦フランスGPを前に、各チームに長文の技術指令書を発行。ピレリが想定したタイヤの内圧を下回らずに走行することの重要性が改めて強調された。

 この技術指令により、タイヤウォーマーの使用に関して新たなルールが導入される他、コース上をc走行中のタイヤが規定の内圧を維持しているかどうかを確認するために、クルマから外した後のタイヤチェックがより頻繁に、より徹底的に行なわれる。

 こうした技術指令が出されたのは、ピレリの原因調査でチームのタイヤの使い方に問題があったからではないかと示唆されたからだ。対して、アゼルバイジャンGPでタイヤトラブルが発生したレッドブルとアストンマーチンは、常にピレリの規定に従ってタイヤを運用してきたと主張する声明を発表している。

 アルピーヌF1チームのエグゼクティブディレクターであるマルチン・ブコウスキーは、FIAによるタイヤ運用の厳格化を歓迎している。

「間違いなく、これは安全上重要な問題なので、真相を究明することは大事だった」と、ブコウスキーはmotorsport.comに語った。

「リヤタイヤの内圧を上げることに対する反応と結論は、タイヤの故障を意味しているようだ。FIAの対応は実際のところ、運用手順の大幅な変更ではなく、より明確に、より厳格にするというものだ」

「それが、運用手順をないがしろにしていた人たちがいたということを示しているかは私には分からないので、その点については言及しない。しかしもしそうだとすれば、かなりの懸念事項であり、安全上重要な問題だ」

「全体的に、手順が厳格化され、より厳しいチェックが課される。今までと根本的に違うわけではない。だからこそ、徹底的にチェックされることを歓迎する」

「ピレリが最低限の指示を出しているのであれば、それには理由がある。それが守られていなければ、故障の原因になるんだ」

 今回の技術指令では、予選中にチームがタイヤウォーマーを早めに取り外すことで、ドライバーがコースに出る前に内圧をより適切なレベルまで下げられる可能性があるという問題も取り上げられた。

 一部のチームは、レッドブルが異常に早くタイヤウォーマーを外してマシンを走らせていたとして、FIAに苦情を寄せていたようだ。

 今後、タイヤウォーマーを取り外すのはマシンがガレージを出る直前に限られるという。ピットレーンのトラフィックによる30秒までの遅れは許容範囲内となるようだ。

 ブコウスキーは「これまで行なわれてきたこととは違うと思う」と語った。

「それは必ずしもタイヤ内圧の規定を回避するためのものではなかった。セッション前にタイヤの温度を管理し、フロントアクスルとリヤアクスルの間の温度バランスを管理するんだ」

「時にはブランケットの温度を変えたり、早めに取り外したりして、前後のバランスをとることもある。しかし技術指令の書き方では、内圧を下げるために悪用される可能性があったようで、そのためFIAはそれを厳格化したようだ」