F1第3戦オーストラリアGPの予選では、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが今季2度目のポールポジションを獲得した一方で、フロントロウ2番手にはメルセデスのジョージ・ラッセルがつけ、チームメイトのルイス・ハミルトンも3番手を確保した。

 過去2戦はフェラーリやアストンマーチンに予選パフォーマンスで及ばなかったメルセデス。しかし今回はトップのフェルスタッペンに対してラッセルが0.236秒差、ハミルトンが0.372秒差に肉薄し、レッドブルに次ぐパフォーマンスを発揮して見せたことはやや驚きでもあった。

 決勝レースに向けては間違いなくフェルスタッペンが優勝候補の筆頭だと言えるが、ラッセルは序盤にフェルスタッペンを攻略するチャンスがあれば、メルセデスも優勝への期待が持てるのではないかと語った。

「頑張らないといけないよね。僕たちは優勝を目指さないといけない」

 ラッセルは予選後記者会見でそう語った。

「マックスはとんでもなく速いだろうし、それは隠しようのないことだ。このサーキットはオーバーテイクが難しいので、スタート、そして1周目が重要になる」

「レッドブルはストレートスピードが圧倒的なので、マックスと戦うのはかなり難しいだろう。でもどうなるかは分からない。僕たちは自分たちのレースをしないといけない。そしてその中でもしチャンスがあれば、そこを全力で狙っていく」

 実際、純粋なマシンパフォーマンスではレッドブルが抜きん出ていることは間違いないだろう。しかし今回レッドブルは、セルジオ・ペレスがブレーキトラブルによりQ1でコースオフし予選最下位に。2、3番グリッドにつけるメルセデスは数的優位を作った状態で、フェルスタッペンに挑むことができる。

 ハミルトンは、この点がメルセデスにとってアドバンテージになるはずだとコメントした。

「難しいところだね」

 レースの見通しについて尋ねられたハミルトンはそう語った。

「僕はまだロングランもできていないから、明日のレースが初めて(のロングラン)ということになる。だから彼らと比較して僕たちがどの辺にいるかという計算はしていないんだ」

「でも少なくとも彼らの方が0.25秒〜0.5秒は速いと見積もった方がいい。ただトウの中に入っていれば持ちこたえることができるかもしれない」

「僕たちふたりに対してレッドブルが1台ということで、戦略という点で僕たちがプレッシャーをかけられるかもしれない。まあ、明日になってみないと分からないね」